子供はよく 風邪 をひくものです。驚くような高熱を出すことも頻繁にあります。 熱が下がらない と保護者の心配はつのるばかりです。風邪による発熱をどう考えればよいのでしょうか。熱が下がらない時の対応を含めてご紹介いたします。
こうしてみて風邪で熱が下がらない時
風邪による発熱とは
お子さんの急な発熱に驚かれたことがある保護者の方は数多いのではないでしょうか。高熱であったりすれば、心配もなおさらです。しかし、多くの場合、発熱は体が外部から侵入したウイルスや菌などの病原体と闘っている生理的な防御反応であると言われています。
発熱の原因が風邪であれば、最初の1~2日は39~40度台の高熱になることも珍しくありませんが、その後熱のピークは徐々に下がっていき、多くの場合3~4日で平熱に戻ります。
熱の上がり始めは悪寒・頭痛・腹痛・吐き気などを訴えることが多く、手足が冷たくなります。熱が上がりきるとこれらの症状は少し楽になることが多いものです。
高熱は保護者の心配をつのらせるものですが、熱が高いからといって重症であるということではないようです。子供は40度を超えるような高熱を出すようなことも稀ではありませんが、高熱が脳や内臓に障害を与えるということはないとされています。
脳や内臓に障害を与えるのは脳炎など特別な合併症を起こした場合だけなのです。
子供の風邪による発熱のほとんどはウイルス感染によるものなので、安静と水分補給にさえ留意すれば2~3日で自然に治るものが多いのです。
ただし、けいれんを起こす・意識レベルが低下して呼びかけに反応がない・嘔吐を繰り返して水分が摂れない・呼吸が弱いなどという危険な症状が伴っている場合には直ちに受診する必要があります。
3日以上熱が下がらない場合
上述したように発熱の原因が風邪であれば、3日くらいで熱は徐々に下がっていくものです。3日以上熱が下がらない場合にはどのようなことが考えられるのでしょうか。
まず、2歳になるまでにほとんどの子供がかかると言われている突発性発疹です。この病気の特徴として3~4日の発熱が続いて、熱が下がると発疹が出るということがあります。
そのため、発熱時に受診したものの、解熱後発疹が出て突発性発疹だという確定診断を受けたという経験をもつ保護者の方も多いのではないかと思います。
風邪との見極めが難しいのはインフルエンザです。高熱が3~4日続くとともに関節痛や頭痛、喉の痛み、咳などの症状があらわれます。発熱して6~12時間経過すれば、インフルエンザウイルスの簡易検査が可能になります。
また、さまざまなウイルスや細菌が原因になって肺そのものが炎症を起こした肺炎も高熱が続きます。高熱とともに激しい咳や息苦しさという症状がみられます。胸の痛みを訴えるお子さんもあるようです。
熱が下がらない時の対処法
発熱が続いている時に一番大切なのは水分補給をして脱水状態に陥らないようにすることです。発熱時には汗をかくことも多く、健康な時より多くの水分を失ってしまいます。
吐き気や嘔吐がない場合にはこまめに子供用のスポーツドリンクやミネラル麦茶などを摂らせてください。ご存知のように水分の補給だけでは脱水症状は防ぐことができません。塩分やミネラル分の補給を忘れないように注意してください。
吐き気や嘔吐がある時に無理に水分を摂取させるのは誤嚥の原因になったり、さらなる吐き気や嘔吐の誘因となったりすることがありますので、お子さんの様子を注意深く見守って、吐き気の収まっている時を見計らい、少しずつ摂取させてください。
寝室の室温と寝具の調節をこまめにしてください。熱の上がり始めに震えるほどの悪寒を経験したことのある保護者の方もあるかと思います。お子さんの寒い、暑いという訴えに耳を傾けてみてください。
熱を測定したら、体温と時刻を記録するようにしましょう。熱型といって発熱のパターンには何種類かの型があって、医師が発熱の原因を判断する時の重要な目安となるのです。基本的に朝、昼、晩の1日3回、おおよそ同じ時刻にはかるようにするとよいでしょう。
変わった症状が出た場合や解熱剤の使用前後にも熱を測っておくとさらに診断の助けとなるかもしれません。3日以上熱が下がらない場合に発熱の記録を持参して受診するとよいでしょう。
まとめ
こうしてみて風邪で熱が下がらない時
風邪による発熱とは
3日以上熱が下がらない場合
熱が下がらない時の対処法