子供はいろいろな原因でよく発熱します。ごく一般的な 風邪 の 発熱 は経過も良好でそれほど心配することはありませんが、風邪以外の原因が隠れていることもあります。
親は発熱以外の「普段と違う」様子をよく見て、受診するように心がけましょう。
風邪による熱の特徴を知る
子供に多くみられる発熱の特徴
子供は風邪をひくとよく発熱します。子供の風邪の原因の多くはウイルス感染によるもので、基本的には風邪を治す薬はありません。インフルエンザ、水疱瘡など一部のウイルスにしか特効薬がないのが現状です。
ごく一般的な風邪による子供の発熱には特徴があります。熱の出始めは手足が冷たくなり、寒気や頭痛を訴えます。
寒がっている時には布団をかけて、温めます。熱が上がりきると手足が温かくなり、身体中が熱い感じになります。熱が上がりきってからは、手足は布団から出して熱を放出できるようにします。
熱が上がり始めてから1日~2日ほどの間は39度前後の高熱になることもありますが、原因が風邪の場合の熱はその後徐々に下がりはじめます。長くても3日~4日ほどで熱は下がってしまいます。
熱は朝になると下がり、夕方から夜になると再び上がっていく傾向にあります。一日寝て、翌日の朝、下がったように見えても午後になって再び熱が上がる可能性があります。
学校や幼稚園をお休みしたら、翌日も丸一日熱が下がっていることを確認してから登園、登校させるようにしましょう。
いつ病院に連れていくかということ
子供が急に発熱しても慌てて夜間救急に連れていく必要はありません。落ち着いて症状をよく確認しましょう。発熱していても機嫌が良く、その他の症状がみられない時や鼻水、咳などごく一般的な風邪症状だけがみられる時は翌日、かかりつけの小児科に受診すれば良いでしょう。
すぐに病院に連れて行った方が良い発熱もあります。生後三か月未満の小さな赤ちゃんの38度以上の発熱の際は夜間救急でも受診した方が良いでしょう。
また、著しく機嫌が悪い、顔色が悪くぐったりしている、ひどい頭痛を訴える、苦しそうな呼吸をしている、けいれんを起こしているといった普段とは違う具合の悪さを呈している時には風邪以外の原因の病気にかかっている可能性があります。
地域の夜間救急に電話をかけて指示を仰ぐようにしましょう。必要に応じて、救急車の利用も考えます。
解熱剤の使用について
発熱は体がウイルスや細菌と戦うための防御反応としてあらわれます。無理に熱を下げてしまうと、病気を長引かせる原因ともなります。
解熱剤は一時的に熱を下げて、体の負担を軽くする目的のために使われるものです。39度を超える高熱でも元気があって、眠れるようであれば解熱剤を使う必要はありません。38度前後の発熱でも、ぐったりして眠れないのであれば解熱剤を使って楽にしてあげても良いでしょう。
解熱剤には鎮痛効果もありますので、発熱に伴う頭痛や関節痛を軽減させることもできます。解熱剤を使用する時は医師の処方通りに服用するようにして、最低でも8時間は間隔をあけるようにしましょう。
特別な指示がない限り、生後3か月未満の小さな赤ちゃんには解熱剤の使用は控えます。また、医師によっても見解が異なりますが、熱性けいれんを発症したことのある子供については解熱剤の使用を控える方が良いと言われています。
これは解熱剤による一時的な解熱の後、再度急激に熱が上昇する際にけいれんを伴う危険があるためです。
水分補給と安静
ごく一般的な風邪による発熱は、適切な水分補給と安静で快方に向かっていきます。発熱中は食欲が低下しますので、無理に食べさせる必要はありません。
子供用のイオン飲料などを少しずつ頻回で飲ませるようにして、脱水にだけは気を付けるようにしましょう。食欲が回復してきたら、消化の良いものを少量から与えましょう。
完全に解熱してもしばらくは体力、抵抗力が低下していますので、自宅で安静を保ちます。無理をして外出すると他の病気をもらうなど二次感染の危険があります。
特に小さな子供については十分、安静を保ってから幼稚園などへの登園を再開するようにしましょう。
赤ちゃんの発熱
体温調節機能の未熟な赤ちゃんは着せ過ぎなどでもすぐに体温が上昇します。機嫌が悪い原因も室温が高いためということもあります。
鼻水や咳などの症状がなくて、体温だけが高い時は、少し薄着にしたり部屋の温度を調整したりして様子を見てみましょう。しばらくして、平熱に戻るようであればただうまく体温調節ができていなかったというだけの可能性もあります。
まとめ
風邪による熱の特徴を知る
子供に多くみられる発熱の特徴
いつ病院に連れていくかということ
解熱剤の使用について
水分補給と安静
赤ちゃんの発熱