子供の汗疹は多くの親たちが経験するほど本当に頻繁になるものです。一度赤みを帯びたりかゆみが出ると、子供は我慢できないものです。その時はきちんと皮膚科や小児科を受診するほうが完治も早いです。でもどの 薬 が子供に良いのでしょうか。
今回は 汗疹 を紹介します。
汗疹の処方薬ステロイドもしっかり学んで使えば完治も早い!(前編)
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汗疹とは?
あせもは正式には汗疹(かんしん)と呼ばれています。汗は2種類のエクリン腺(小汗腺)とアポクリン腺(大汗腺)と呼ばれる汗腺(かんせん)から出されます。
エクリン腺は全身の皮膚に分布されていて、アポクリン腺は脇の下、下腹部、肛門の周囲、乳首などに分布しています。
汗腺から汗管(かんかん)をとおり汗口から皮膚に発汗されます。汚れなどで細い汗管が詰まってしまうことで、汗が出づらくなってしまいます。
やっと発汗しても放置することで砂や土などさまざまな汚れや浮遊する細菌やウイルスなどが感染することで細菌繁殖し炎症を起こす原因となります。このように汗によって皮膚にできた小さい水ぶくれや赤いブツブツを汗疹と言います。
汗疹ができてすぐにかゆみはありませんが、汗はアルカリ性、皮膚は弱酸性のため、汗が皮膚に留まり続けることで、皮膚バランスを保てなくなりかゆみとなってでてきます。汗疹には症状によって3種類あります。
1つ目の紅色汗疹(こうしょくかんしん)は紅く細かい発疹がでて、かゆみや痛みがあります。
2つ目の水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)はかゆみや痛みがないものの、直径1mmから3mm程度の大きさの水ぶくれができます。
3つ目の深在性汗疹(しんざいせいかんしん)は、おもに熱帯地方や高温多湿の地域に在住、または長時間いることで青白い平らな湿疹がでます。
そして汗疹ができている部分からは発汗されなくなるため熱がこもってしまい熱中症に注意しなければなりません。
汗疹は非常に軽度であれば薬を塗らなくても、患部の汚れなどを取った上でミス洗いをこまめにして、しっかりと水気をきるなどすることで、かゆみを出さずに症状が緩和することもあります。
しかし赤みを帯びてかゆみが出てきた場合は、薬なしでは我慢できないことが多いため皮膚科や小児科を受診することをお勧めします。
子供は汗疹になりやすい?
子供は脂漏性皮膚炎やアトピーなど皮膚疾患になりやすいと言われています。それは体のさまざまな組織が未発達なことに加え、子供は大人よりも汗をかきやすいとされているためです。その原因の一つが汗腺の数の問題です。
汗は汗管(かんかん)から分泌されます。汗管は汗腺につながっていて、その汗腺はすでに3歳くらいまでに大人と同じ数ができあがります。そのため子供の体の体積に対して、成人よりも汗をかく量が非常に多くなるということなのです。
汗をかくと蒸発することで体内に留まっている熱を放出させることで体温を下げる作用があります。
いわゆる汗をかくことで人間は体温調整をしているということです。高温多湿の時期に何も運動しなくても汗だけ流れてくるのは、熱が体内にこもりすぎないために汗で調整しているということなのです。
そのため運動不足の成人などは新陳代謝が悪くなってしまっていることで汗腺の働きが鈍っており、汗が顔など一部からしか発汗できないために、体温調整がうまくできなくなってしまうという懸念もあります。
一方、子供は基礎代謝(じっとしていても生命維持するために保たれている消費エネルギー)が高く、乳児期の平熱は成人と比べ1度くらい高く、36,5度から37,5度くらいと言われています。
成人であれば37度以上になるとだるさや悪寒を感じ始める人もいますが、乳児期には38度以上あっても元気に遊んでいる子もいます。そのため健康な子でも体が温かく、汗腺の数からも汗もすぐにかきやすい状態にあります。
成人であればかいた汗がきちんと蒸発したり、蒸発しきれない汗は意識的にタオルやハンカチで拭くなどして、汗をそのまま放置するということはあまりないと思います。
しかし子供の場合、そもそも汗をかく量が多いため蒸発しきれず、成人のように汗を拭くこともないため、皮膚上に汗が留まったままの状態で長い時間過ごすことが多いと言えます。
汗を放置するということは細菌感染を引き起こしかゆみや炎症を起こしやすくなるため、子供は汗疹を発症する機会が大人よりも多いのです。そのため一時的にすぐに塗布できるように汗疹の市販薬などを常備しておくのも良いかもしれません。
まとめ
汗疹の処方薬ステロイドもしっかり学んで使えば完治も早い!(前編)
汗疹とは?
子供は汗疹になりやすい?