「ママを悩ます癇癪とは病気なの?治すことはできるの?(前編)」では、癇癪とは「どのようなことなのかご紹介いたしました。後編では、 癇癪とは 何が原因となっているのか、また癇癪を予防する方法についてご紹介いたします。
ママを悩ます癇癪とは病気なの?治すことはできるの?(後編)
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癇癪は予防できるの?
癇癪とは自我の芽生えという中で、子供が空腹、欲求不満、疲労を感じた時がもっとも起きやすいと考えられているため、できる限りママたちはその状況を避けることが大きな予防策となります。
どうしても癇癪が起きてしまうと、数十分から長い場合は1時間以上もごねて大騒ぎしてママを悩ますことになってしまいます。そのためできる限り癇癪が起きやすい状況を作り出さないようにすると言うことなのです。
この方法はとても難しく感じるかもしれません。しかし癇癪の原因となる行動には、ママを始め、大人たちが無意識に作り出してしまっている場合もあるのです。
その一つが空腹です。子供に満足感を与えるために3度の食事に菓子パンやでき和えの惣菜、冷凍食品、スナックやジャンクフードなどの嗜好品ばかり与えてはいないでしょうか。
子供が喜ぶものは味が濃く糖分が多く含まれているものが多いです。そのためカロリーは非常に高いものの、しっかりとお腹に溜まるものではなく、一時的に子供の欲求を満たすだけに偏りがちです。
一時的に空腹を満たしても次の食事やおやつの時間まで満腹感を継続しなければ意味がありません。また嗜好品ばかり食べることで過度な糖分を摂取することになる上に、ビタミンなど必要な栄養素の摂取ができず、イライラが募りやすくなり癇癪も起こしやすくなるのです。
二つ目は欲求不満です。大人でも長時間抑制されるとストレスを感じます。子供も同様です。一日中家で一人遊びばかりしていたら欲求不満になります。定期的にお友達と外で走り回ったり、遊んだりすることで欲求は満たされます。
しかし毎日それを相手にするママも大変です。そのため「今日はおうちで一人で遊んでね」と長時間一人ぼっちにさせてしまうことも少なくないでしょう。確かにすべての行動にママが付き合うことはママのストレスにもなります。
そういう場合は子供自身が一人でも夢中になれる楽しいことを見つけ出す必要があります。最初のうちは一緒に付き合い、ある程度子供だけでできるところまで導いてあげて、声かけをしながら見守ってあげるのです。
自我が芽生えてくる年齢では、何でもママにやられてしまうことも不満につながります。子供自身に体験させて、「すごいね」「頑張ったね」という言葉をもらえることで達成感や満足感を味わうことができるのです。
また「これ欲しい」「もっと遊びたい」などの欲求への対処も難しいでしょう。
どうしてもママたちは「この前買ってあげたばっかりでしょ!」や「こんな時間まで遊んでるのはあなただけよ!」などと言った大人主義の返答をすることで、子供は自分の要求が通らず癇癪を起こします。
「これ欲しい」が起きやすいのはおもちゃ屋さんやガチャガチャと言われるカプセル型のおもちゃが売られている場所などが多いようです。子供は目にすれば欲しくなるのは仕方がないことです。
目にして欲しがっているのに強制的に「買えません!帰るわよ!」と言われたら大人でも我慢は難しいでしょう。そういう場合は、できる限りそういった場所には近づかないと言うことも簡単な対処法といえます。
三つ目は疲労という点です。近年では幼児期でも夜遅くまで一緒に出歩かせたり、テレビやゲームに夢中で就寝時間が夜中くらいになることに対しても「しょうがない」と半ば諦めて見過ごしている親たちも少なくないと言われています。
しかし寝不足は成長ホルモンの分泌にも多大な影響をもたらせ、外見的な成長だけでなく、細胞組織や臓器、脳などの成長が遅くなったり何らかの問題が出る可能性がないとは言いきれません。
そして寝不足がもたらす疲労感は癇癪だけにかかわらず、幼稚園や保育園、小学校などにおける集団生活の中で集中力を欠いてしまい、勉強に対しての意欲も失ってしまいます。生活改善をすることで、多少なりとも癇癪を減少させることも可能かもしれません。
癇癪はほかに原因も?
癇癪とは基本的には自我の芽生えがある上に性格や感情に基づき出る行動だと言うことを理解しましょう。その子のその時の感情が癇癪という形でしか表現できないということなのです。
しかしママたちが苦しめられた癇癪も年を追うごとに回数は減少していき、基本的に5歳くらいまでにはおさまると言われています。しかし5歳以降も癇癪が減る様子がない場合は、発達障害など病気を疑う必要があるかもしれません。
発達障害は我慢という抑止力を持つことが難しい上に、自身の気持ちをきちんと表現することも難しいと言われています。そのため自分の欲求がとおらないことで物を投げたり、友達にけがを負わせたりしてしまう可能性もあります。
しかしもし癇癪を起こしてしまっても大声で叱ったりするのではなく、まず別の場所に連れて行き気分転換をさせた上で、時間をかけてゆっくりと話を聞いてあげるようにしましょう。
その際には「物を投げたり、友達に手をあげてはいけない」ということはしっかりと教えてあげましょう。そしてそれに対し納得する様子を見せたらしっかりと褒めてあげましょう。
発達障害の場合その時点では理解できても、突発的な感情でそれを生かすことが難しい場合もあります。しかし成長とともに少しずつ理解できるようになります。子供もママたち親がきちんと自分を理解し見守っていることは伝わります。温かい目で見守ってあげましょう。
まとめ
ママを悩ます癇癪とは病気なの?治すことはできるの?(後編)
癇癪は予防できるの?
癇癪はほかに原因も?