子供の体に急に 蕁麻疹 ができると親としてはどう対処してよいか悩みます。子供のかゆがる姿を見て、 治らない 場合は一時的に市販薬で抑えたとしても、今後はできる限り発症自体を防ぎたいものです。何か良い方法はあるのでしょうか。
治らない、繰り返す蕁麻疹発症原因は1つでない可能性も?! (前編)
- 目次 -
蕁麻疹とは?
1984年7月に日本全国における皮膚科医療の啓発、教育、研究などを主な事業とし、今後の皮膚に対する発展普及を務め活動している日本臨床皮膚科医会では、じんましんの定義を次のように説明しています。
多くが食べ物をはじめ細菌やウイルス感染などが原因で、皮膚が突然赤く盛り上がり、かゆみを伴うものです。早いものでは数十分程度、長くても数時間など一時的な症状であることが多いとされていますが、中には数か月以上続く蕁麻疹もあります。
そのほかに特定の食品に対するアレルギー反応として、また皮膚への圧迫、温度変化、入浴や運動などの発汗が原因とされる蕁麻疹もあります。
皮膚の中には層があり、最も内側の階層には外敵の侵入から守るマスト細胞が存在します。アレルギー物質をはじめとした何らかの外敵が侵入するとマスト細胞はヒスタミンという物質を放出させます。ヒスタミンが血管内に放出されると1mmから5mm程度の小さく紅い膨疹(ぼうしん)があらわれてかゆみが出ます。
強いかゆみが続いて蕁麻疹がなかなか治らないことで誰もがストレスもたまります。しかしそのイライラこそが心因性蕁麻疹と言って蕁麻疹発症の原因ともなりますので注意が必要です。
蕁麻疹はなぜ治らない?
突然蕁麻疹を発症してなかなか治らないその強いかゆみをどう対処してよいか悩みます。特に患者が子供の場合、どうしてもかゆみを我慢することが難しく無意識に掻いてしまいがちです。
しかし蕁麻疹は始めのうちは狭い範囲でのボツボツで落ち着いていたものが、掻いてしまうことで広範囲に広がってしまい、かゆみもより強くなってしまいます。
かゆみが強くなることで患部を掻き壊してしまい、結果的に蕁麻疹としての一時的な症状ではおさまらず、完治までに時間を費やしてしまう場合もあります。発症の原因がわかれば、それを避ければよいのです。
しかし蕁麻疹の原因は発症時の環境や状況、食べたもの、触れたものなど広範囲に及ぶうえに、「アレルギー要因のある食べ物を食べて、その後運動をした」など複数の要因が重なることで発症する場合もあります。
そのため発症の原因を特定することが非常に難しいのです。蕁麻疹の経験がある大人はその要因となりうる物を意識的に避けることができます。
しかし子供は免疫力が不十分なことに加え、多くのものを食べた経験やさまざまな体験がまだ少ないために、蕁麻疹になって初めてそれが原因であることを知る状況が多いと言えます。そのため子供のほうが蕁麻疹になる頻度が高いように感じるのです。
まとめ
治らない、繰り返す蕁麻疹発症原因は1つでない可能性も?!(前編)
蕁麻疹とは?