「治らない、繰り返す蕁麻疹発症原因は1つでない可能性も?!(前編)」では、なぜ子供が蕁麻疹を繰り返し発症するのかご説明いたしました。後編では、蕁麻疹を予防するために、どのようなことに注意すべきなのかご説明いたします。
蕁麻疹 が 治らない 理由には発症原因が複数ある可能性があります。
治らない、繰り返す蕁麻疹発症原因は1つでない可能性も?!(後編)
蕁麻疹を防ぐためには?
蕁麻疹が治らないということは発症原因が1つでない可能性もあるのです。発症原因を探し出すことが大変難しいということはすでに述べましたが、では蕁麻疹発症を避けるためにどういったものや状況に注意すべきなのでしょうか。
1つ目はアレルギー反応を起こしやすいものを認識しておくことです。蕁麻疹の原因のすべてはアレルギーではありませんが、原因の1つとなる可能性は非常に高いとみられています。
アレルギー反応が出やすい食物としては甲殻類、青魚、蕎麦、小麦、牛乳、ピーナッツ、卵、果物、野菜、肉となっています。
そのほか犬や猫など動物に対して、また洗剤、ゴム製品、風邪薬などの薬剤に対してもアレルギー反応を起こす場合もあります。
そして子供に与えるお菓子などの食べ物の中には特に卵、小麦、牛乳が使われているものが多いうえに、食品添加物も数多く使われています。お菓子などの加工品には必ず袋や箱の裏面などに原材料名が表記されています。
蕁麻疹が出た経験のあるお菓子の原材料名の中に書かれた添加物名はきちんとチェックしておき、今後購入する際はその添加物が使用されたものは購入を控えるようにしましょう。
また程度に関わらず蕁麻疹を何度も経験している場合は、アレルギー体質である可能性も高いと思われますので、正確な情報を知るためにも一度アレルギー検査を受けておくことをお勧めします。
2つ目は食後すぐの運動は避けるということです。食物依存性運動誘発アナフィラキシーと言って、アレルギーの原因となりうる食物を食べた数時間以内に運動をすることで腸のアレルゲン吸収をより増加させてしまいアレルギー反応を誘発してしまう場合があります。
食物依存性運動誘発アナフィラキシーは蕁麻疹だけでなく、喘息症状、嘔吐、動悸、血圧低下など、特に激しいアレルギー反応を起こす可能性が高いため十分注意が必要です。
またアナフィラキシーという激しい症状が出なくても、コリン性蕁麻疹と言って汗に反応して蕁麻疹が発生する場合もあります。
3つ目は日光浴、気温変化に注意しましょう。体が急に暖まることで蕁麻疹が出る症状を温熱蕁麻疹と言います。
子供は湯船に浸かりながら遊んでしまったりすることで長湯になってしまう場合があります。またこたつやストーブにゆっくりとあたるなど、皮膚に温熱が集中することでヒスタミンが分泌しやすくなり蕁麻疹を発症させます。寒い状況の中から急に温かい環境へ移った際の寒冷の温度変化にも十分注意が必要です。
また上記の3つ以外にも接触蕁麻疹と言って、原因となるものに触れただけでも皮膚が反応を起こして蕁麻疹を発症する場合もあります。
蕁麻疹を発症した場合、最終的には専門医師に相談することがもっともよいと言えますが、一時的な処置としては、まず強いかゆみを抑えるために患部を冷やすことをお勧めします。冷やすことでかゆみ成分であるヒスタミンの分泌を一時的に抑制することができるのです。
ただし寒冷蕁麻疹が出る子供に対しては、患部を冷やすこと自体も蕁麻疹発症の原因となってしまうためその方法は避けるようにしましょう。上記にもあげたように、蕁麻疹の発症となる要因はいくつも考えられます。
そのため発症者が子供の場合は、発症する前にどのような状況下にいたか、何を食べたか、何を触ったかなど、できる限りその都度発症時の様子を確認しておき、今後はできる範囲で同じような状況を作らない努力が蕁麻疹発症を防ぐカギとなります。
まとめ
治らない、繰り返す蕁麻疹発症原因は1つでない可能性も?!(後編)
蕁麻疹を防ぐためには?