子どもが小さい頃に「これって蕁麻疹?」と思われる症状を目にすることが良くあります。このような時、大抵の人は何か食物に当たったのではないかと考えるのが普通ですが、実は風邪薬等、普段飲んでいる薬が原因となっている事もあるのです。
薬 によって引き起こされる 蕁麻疹 は症状が強く出る事もあります。薬は人にとって異物です。100%安心という訳にはいかない物なのです。
子供の蕁麻疹 薬が原因の事も!
蕁麻疹とは
蕁麻疹の7割は原因が分からないという事が事実です。人の真皮にはヒスタミンという物質を蓄えている肥満細胞が存在するのですが、この肥満細胞が何らかの刺激を受ける事によって、ヒスタミンの放出が起こり、それが毛細血管に作用した際に症状がみられます。
ヒスタミンの影響を受けた血管からは血液の成分が血管外へしみ出すといった現象が起こります。そうすると、その染み出た皮膚周囲にブツブツやミミズ腫れ、赤みが生じるといった事が起こります。さらに、そのしみ出した血液成分が皮膚の神経に作用すると痒みとなって症状が現れます。
薬による蕁麻疹
抗生物質、解熱鎮痛剤、咳止めの服用で蕁麻疹を発症する例が多くみられます。子供の場合、風邪の際に抗生物質や、解熱鎮痛剤、咳止めの服用を行う事が頻繁ですので、薬による蕁麻疹発症のリスクもそれだけ多くみられるという事になります。
解熱鎮痛剤過敏症というものがあり、解熱鎮痛剤等に使用されているプロスダグランティン合成酵素阻害薬(アスピリン)が体に合わない事が原因で蕁麻疹を発症します。根拠となるデータがあるわけではありませんが、病院で処方された薬より、置き薬や市販の解熱鎮痛剤等の服用で蕁麻疹を発症したという例を多くみます。
ですから、子供の服薬に関しては医師の診断の元、処方してもらった薬を使用する事をお勧めします。もし、蕁麻疹等副作用が出たとしても、経過が医師にわかりますので対処も早く行えます。
子供にはあまり見られませんが、薬の服用によりアナフィラキシーショックなどの過度のアレルギー反応が出る事もありますので、やはり病院との関わりを持っておいた方が安心です。
蕁麻疹の治療
薬による蕁麻疹の際にも他の蕁麻疹の治療と同様、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の服用を行います。ヒスタミンの分泌が腫れや痛みを引き起こしていますので、それを抑えるといった対処的治療になります。原因を治療するという事ではありません。痒みを抑えながら自然回復を待ちます。
子供の場合は短期間で治まる事が多いのが一般的ですが、掻きむしってしまい症状がひどくなったり、広範囲に広がってしまったりという事がありますので適切な対処は欠かせません。
子供の蕁麻疹時の対応
蕁麻疹は血行が良くなるとその痒みや赤みの範囲が増しますので、基本的には安静にして患部を冷やす事が有効です。ただし、寒冷蕁麻疹といったアレルギーによらない蕁麻疹もありますので寒冷蕁麻疹の際は冷やさないように気を付けてください。
子供はどうしても痒みを我慢できず掻き毟ってしまうので、早めに抗ヒスタミン剤の配合された塗り薬を使用してあげてください。新レスタミンコーワ軟膏等、市販の薬局でも買う事が出来ます。痒みがひどく抗ヒスタミン外用薬で治まらない場合は、ステロイド外用薬を使用する事をお勧めします。
オイラックスPZ軟膏等を選ぶとよいと思います。ステロイド使用に抵抗がある方もいると思いますが、蕁麻疹が治まるくらいの間の使用であれば問題ないので、痒みからのストレスを早く開放してあげる事を優先して構いません。
蕁麻疹の予防
原因特定の難しい蕁麻疹ですが、症状が現れた数時間の間に、何を食べたか、どのような薬を飲んだか、気温や湿度は?子供はどのような行動をしていたか等、細かく思い出す必要があります。過度のストレスや寝不足も蕁麻疹の原因になります。
蕁麻疹が起こる度に子供の行動を振り返る事を行っていると、そのうちに共通点が見つかることがあります。その共通点をもとに血液検査等実施すると原因特定につながる率も高くなります。子供の蕁麻疹の予防は日々の子供の察によって可能になります。
まとめ
子供の蕁麻疹 薬が原因の事も!
蕁麻疹とは
薬による蕁麻疹
蕁麻疹の治療
子供の蕁麻疹時の対応
蕁麻疹の予防