乳幼児期において自閉症の診断を下すことは極めて難しい行為です。ですが、発達障害を疑うお子さんの特徴の一つとして偏食をあげることができます。体重が増えず、養育者を悩ます偏食ですが、どのように対応すると良いのでしょうか。
今回は、 自閉症 を疑う 赤ちゃん や幼児の育て方(偏食)についてご紹介します。
自閉症を疑う赤ちゃんの育て方(偏食編)
自閉症とは
自閉症とは、社会性やコミュニケーション能力に乏しく、想像することが苦手な障害です。また、現代医学では先天的な脳の機能障害と考えられています。
偏食とは
発達障害を持つ子どもの多くに偏食が認められます。偏食とは、食べ物の好き嫌いが激しいという症状ではありません。発達障害を疑う子どもの場合、偏食とは感覚過敏や味覚過敏により引き起こされている可能性があります。
食事における感覚過敏とは、食べ物の食感が苦手、見た目が苦手という症状です。また、味覚過敏では甘い物をとても甘く感じる、少し辛いものでもとても辛く感じるという感覚の過敏さがあります。
ですので、食材の味がいつもと違う、味付けが違う、食品メーカーが違うなどの理由により偏食を招いてしまいます。
心配な事
赤ちゃん期や幼児期の発達において偏食という症状は養育者を悩ます問題行動の一つでもあります。赤ちゃんの場合、おっぱいから粉ミルクに変わった、もしくは粉ミルクのメーカーが違うなどの理由によりミルクを飲まなくなってしまうこともあります。
さらに、離乳食の時期になると偏食のため体重が標準以下になり、身体的発達が懸念されるケースもうかがえます。偏食は離乳食期から顕著にあらわれる症状ですので対応方法をご紹介します。
調理や盛り付けの工夫
偏食は食べ物の好き嫌いが原因ではありませんので、作り手による工夫が必要となります。まず、見た目や盛り付けが原因により偏食が起きている場合は盛り付け方や調理方法を変える必要があります。
切り方を変える、食材を潰すなどの工夫も必要ですし、焼き物から煮物や蒸す料理に変える必要もあります。また、食材の鮮度がいつもと違う、味付けがいつもと違う場合も食べない可能性がありますので注意が必要です。
特にインスタント食品は食べないお子さんが多いのでスープのような手作りできるものは食材から作るようにしましょう。
その他、大皿料理ですと食べていい分量が分からず食事に手が付けられないケースもありますので、食べていい分量を小皿に分けるなどの配慮が必要となります。
離乳食期の場合、お粥は食べないのに普通に炊いたご飯は食べることがあります。子どもにより好みのお米の硬さが違いますので、お子さんの好みの硬さにすることが大切です。
偏食はなおる
偏食は、感覚の発達により少しずつ改善されていきます。ですので、普段から食べられる物を食べるようにすることが大切です。例え、食べない物があったとしても必ず食卓にあげるようにしましょう。周囲が笑顔で食べていると、突然食べるようになります。
また、発達障害を疑うお子さんの場合は食事の量よりも1日3回食卓を囲むという行為が大切となります。食事中に席を立ち走り回る、食べたくない物を投げてしまうなどの行為も認められますが、短い時間でも席に着き食事を楽しめるようにしましょう。
残して良い環境づくり
食べ物を残すという行為はあまり良い行為ではありませんが、発達障害を疑うお子さんの場合は、1度「残してはいけない」と学習すると再度学習することが難しくなる特徴があります。ですので、大きくなってからも学校や職場でも食事を残すことができず、いつまでも食べているという行為につながってしまいます。
「残してはいけない」ではなく、「食べたくない物は除ける」という練習が必要となります。
まとめ
自閉症を疑う赤ちゃんの育て方(偏食編)
自閉症とは
偏食とは
心配な事
調理や盛り付けの工夫
偏食はなおる
残して良い環境づくり