子供の胃炎は大人のように暴飲暴食で起こるということは少ないですが、子供にも胃炎が起こることは多々あります。子供訴えとして、お腹が痛い、気持ちが悪いといった表現が多い為、なかなか胃炎と気が付きにくいものです。
子供の 胃炎 は季節によって原因や 症状 が違います。
季節によって違う子供の胃炎と症状
ウイルスか細菌が原因
子供に胃部不快感が起こると、なかなか大人は想像がつきません。その理由は、子供がお酒を飲んだり暴飲暴食をしたりする機会がない為、自分の経験と照らし合わせて、胃はそんなに痛くならないだろうと思い込んでいるということがあげられます。
確かに、不摂生による子供の胃炎というものは例として少ないものがあります。しかし、子供の場合は胃の発達も未熟であり、ウイルスや細菌による影響を強く受けます。
吐き気やおう吐、胃の痛み、胃もたれ感が症状としてあらわれますが、子供の表現としては、「ご飯を食べたくない」、「気持ち悪い」といったようなことが多く聞かれまた、突発的に熱が出る事もありますので、風邪症状と勘違いされやすくもあります。
熱は長引かず、一晩で治まってしまうこと事が多くみられますので、もう治ったかな?と思って病院受診をしないまま過ごしてしまうことも多くあります。ですので、もし嘔吐や下痢が続くようでしたら胃腸炎も疑ってよいでしょう。胃腸炎であれば、経過として大体3日ぐらいで治まります。
この間に注意したいことは、脱水を起こさないように気を付ける事です。こまめな水分補給を行いましょう。ウイルスや細菌が原因ですので、あまり胃薬や整腸剤は効果がありません。自然に体外に細菌やウイルスが排出されるのを待つことになります。
冬場はロタウイルスに注意
ノロウイルス、インフルエンザウイルス、ロタウイルスと11月頃から4月初頭まで順に流行がみられてきます。
その中でもロタウイルスは子供の急性胃腸炎を引き起こす可能性が高いウイルスです。ロタウイルスは感染力が強い為、乳幼児などは繰り返し感染する事も多々あります。予防としては手洗い、マスクが有効です。
感染してしまうと、ウイルスに有効な薬剤はない為、自然に体外に排出されるのを待つことになります。約3日から6日程度で治癒に向かいます。こまめな水分補給を心がけ脱水に注意しましょう。
夏場はサルモネラ菌、O-157、カンピロパクターピロリ菌に注意
夏場の胃炎は食中毒による物が多くの原因となります。夏休み等は子供だけで留守番をする家庭も多く、昼ご飯を朝のうちに作り置きして子供に食べさせる家庭もあります。このような時に食中毒を起こす子供が増加します。
半日ぐらい大丈夫だろうという感覚は間違いであり、冷蔵庫に入れていれば大丈夫だろうという感覚も間違いです。食中毒にならないようにするには実は調理の時点から気を配っていなければなりません。
例えば肉を切った包丁でそのまま野菜を切った。肉や魚を切ったまな板を軽く水洗いしてその後にかまぼこを切った等調理の手順や処理のやり方では、菌の付着を生み菌の増殖を助長してしまう事があるのです。
このように調理の過程でも菌の繁殖を気にしておかなければ食中毒による胃炎を防ぐことはできません。また、後で加熱するから大丈夫であろうという考えも間違いです。菌は少し加熱したくらいでは死滅しません。
さらに、完全に菌がいなくなるまで加熱処理をするという事は家庭では難しいと思っておいてよいでしょう。ですので、どうしても作り起きの食事を子供に食べさせなければならない場合は、調理の過程から菌が繁殖しないよう、調理道具の扱いから気を配り、できた食品は冷蔵庫保存します。
そして、食事の前には電子レンジで再加熱します。軽く暖める程度では菌の繁殖を抑えられませんので、しっかり加熱されるまで電子レンジを使用する必要があります。そうするとある程度、菌の数を減らす事が出来ます。
子供が自分で加熱して食べなければならない場合はレンジの扱い方やしっかり加熱をする様に指導するとよいでしょう。ただし、やけどには十分注意してください。
まとめ
季節によって違う子供の胃炎と症状
ウイルスか細菌が原因
冬場はロタウイルスに注意
夏場はサルモネラ菌、O-157、カンピロパクターピロリ菌に注意