子供の 胃炎 の多くは細菌やウイルスが原因となって発症します。少し大きな子供になるとストレスによる胃炎を訴えることもあります。胃炎はホームケアが治療の基本となりますので、子供の訴えに耳を傾けて対処していくようにしましょう。
適切な対処を施せるよう、子供の胃炎を知ることが大切
子供の胃炎とは
胃炎というのは、様々な原因によって発症する胃の炎症の総称です。多くは嘔吐、吐き気、胃の痛みや不快感といった症状があらわれます。
子供の胃炎では、細菌やウイルスが原因の炎症が多く、腸にまで炎症がおよぶこともよくあります。腸にも症状があらわれると、下痢や血便などがみられることもあります。
胃炎の原因
子供の胃炎はウイルスや細菌によるものが多く、他にストレスによるものもあります。小さな子供は感染性の胃炎にかかりやすく、小学校高学年から中学校にかけての思春期を迎える子供ではストレス性の胃炎も多くなっていきます。
ウイルス性の胃炎の原因の代表的なものとしては、ロタウイルスやノロウイルスなどが挙げられます。細菌性の胃炎の原因では、カンピロバクター、サルモネラ菌、O―157などが挙げられます。
子供の胃炎では、感染力が非常に強いウイルスが原因となることが多いので、保育園や幼稚園といった集団保育の場で感染が拡大してしまうことがよくあります。
胃炎の症状
胃炎は嘔吐や吐き気、胃の痛みや不快感などが症状としてあらわれます。細菌やウイルスが原因の胃炎では、突然の嘔吐から始まることも多く、トイレに行くのも間に合わない状態になります。
特に小さな子供では、自分の状態を言葉でうまく表すことができないため、吐き気をお腹が痛いと表現することもあります。
炎症が腸にもおよんでいると下痢、腹痛も症状としてあらわれます。発熱がみられることも多いですが、これらの症状は2日から3日ほどで落ち着いていきます。
胃炎の治療
子供の胃炎では、水分補給をしっかりと行って、脱水症状を起こさないように注意して、対症療法で治療を行います。激しい嘔吐が続いている場合は、無理に水分をとらせず、落ち着くまで様子をみます。水を飲んでも戻してしまう場合は、吐き気止めを座薬で入れることもあります。
ウイルス性や細菌性の胃炎では、安静にして水分補給をしっかり行うと2日~3日ほどで症状は落ち着いていきます。細菌性の胃炎と確定されると、抗生剤を投与されることもあります。
脱水症状に陥ってしまった場合は、点滴などで水分補給を行います。嘔吐と下痢を繰り返すと小さな子供では脱水に陥りやすくなりますので、十分に注意します。
3日ほど経っても解熱傾向がみられなかったり、嘔吐が続いたりする場合は再度、医療機関を受診した方が良いでしょう。
子供特有のストレスによる胃炎
ストレス性の胃炎は、消化器官には問題がないのに精神的な原因で胃の機能が低下した状態になってしまうと言われています。ストレス性の胃炎では、胃の痙攣が起きたり、消化不良の状態に陥ったりします。
大人ではよくみられるストレス性の胃炎ですが、最近は思春期前後の子供にも多くみられるようになってきました。
学校へ行く時間になると急にお腹や胃が痛いと感じたり、お腹の不快感を訴えたりすることもあります。ストレス性の胃炎は不登校の子供によくみられると言われています。
子供が学校や塾などでなんらかのストレスを感じて、実際に体の痛みを覚えているということを理解してあげるだけでも、症状が和らぐこともあります。子供の実際の訴えに合わせて、消化を助ける薬や胃酸の分泌を抑える薬を投与するなどして治療を行います。
ストレスの原因は複数あることも多く、すぐに解決することができない場合もあります。親は学校の先生やカウンセラーなどと連携を図ってストレスの原因を軽減するよう一緒に努力することが大切です。
まとめ
適切な対処を施せるよう、子供の胃炎を知ることが大切
子供の胃炎とは
胃炎の症状
胃炎の症状
胃炎の治療
子供特有のストレスによる胃炎