胃腸炎 の 症状 としては嘔吐と下痢がよく知られていますが、これらだけではなく、他にも色々な症状があります。発熱、頭痛、下痢によるお尻のただれ、脱水症状等です。脱水症状から時には命の危険を引き起こす事さえあります。
また、子供の胃腸炎の割合の大部分を占めるウイルス性は冬によく起こるので、これからの季節一層注意が必要です。細菌性胃腸炎との比較も含めて詳しく見て行きましょう。
嘔吐と下痢では終わらない?子供の胃腸炎の症状とは
嘔吐、吐き気
ウイルス性胃腸炎には「嘔吐下痢症」と言う別名があります。この別名は大人には使われず、子供の病名としてのみ使われます。少し前までは元気に遊んでいたのにいきなり嘔吐が始まったり、昼間はいつもと変わりがなかったけれど夜になって突然吐き始めることもよくあります。
赤ちゃんの場合、噴水のように吐瀉物を吹き出してしまうことがあり、周囲も驚いてしまいます。食べ物を受け付けられない状態で胃が空っぽになっても嘔吐が続くと最後には胃液が出てくることもあり、そうなると余計に吐き気がひどくなり泣きながら吐き続けることもあります。
下痢
ウイルス性の場合、下痢を起こすとおむつや下着、時にはズボンからタラタラと流れてくる程ゆるい水のような、色の薄い便が出ます。
大人が見て驚く程の量と頻度ですが、下痢のみで腹痛、頭痛を伴わない場合は、子供はそれほど機嫌が悪くならないこともあります。
お尻のただれ
下痢が続くことによって、お尻の周辺が赤く腫れたりただれたりします。かゆみだけではなく、ヒリヒリとした痛みが出ることもあります。オムツを替える時に気が付くことが多いです。
オムツを卒業した子の場合、トイレの時やお尻を拭く時にそっと拭いても痛がったりします。
腹痛
単独で起こることもあれば、他の症状と前後したりほぼ同時に起こることもあります。腹痛のみの場合、まだ自分で症状を伝えられない小さな子の場合は、体を丸めて痛そうにする、泣き出すなどします。お腹を触ってみると余計に痛がったり、ゴロゴロしているのが分かります。
発熱、頭痛
発熱の場合は顔が赤い、体が熱い、機嫌が悪いなど、比較的周囲の大人にもわかりやすいです。とは言え、子供によっては38度位の熱があってもいつもとあまり変わらない様子で遊んでいる子もいるのでやはり注意が必要です。
頭痛のみの場合、大人にはわかりにくいかもしれませんが、腹痛同様に何らかのサインが出たら症状を疑っていいでしょう。また、昼間は平熱だったのでもう回復したと思っていても、夜になると高熱が出るというパターンを繰り返すことがあります。
脱水症状
上記の症状以上に注意が必要なのが脱水症状です。特に秋冬は室内外共に空気が乾燥している上に、胃腸炎の諸症状によって体からさらに水分が失われ、脱水を起こしやすくなるためです。
機嫌が悪いことはもちろんですが、尿の量が減っている、唇が熱くて見た目にもどんどんカサカサに乾いてくる、唇の内側と歯茎の境目あたりが十分に湿っていない時は要注意です。
大人と違って自分で症状を訴えることが出来ないこと、体力がないことで短い時間で悪化しやすいのです。更に症状が進むとぐったりして、意識不明など命に関わるような深刻な症状を引き起こすこともあります。
ウイルス性と細菌性の症状の違い
サルモネラ菌やO-157を含む病原大腸菌などが原因の細菌性胃腸炎の場合、水様便ではなく膿や血の混ざった便が出ます。他はほとんど同じ症状ですが、細菌性の方がより重い症状となりウイルス性よりも回復に時間がかかるのが一般的です。
なお、子供の胃腸炎はほとんどがウイルスによって起こる急性です。
まとめ
嘔吐と下痢だけでは終わらない?子供の胃腸炎の症状とは
嘔吐、下痢
腹痛
発熱、頭痛
脱水症状
ウイルス性と細菌性の症状の違い