発疹 を伴う病気は様々なものがあります。ウイルスや細菌によって引き起こされるもの、発熱を伴うものや伴わないものなど様々です。
子どもの病気は発症しやすい時期があるため、いつごろ起こりやすいか知ることで心構えができます。1歳前後、1歳を過ぎたころ、3歳を過ぎたころの3カテゴリーに分けて解説します。
発疹を伴う病気にはどのようなものがあるか
1歳前後に多い発疹の病気
発疹が出る病気の中には高熱を伴うものもあります。初めての高熱と発疹でどうしようと心配になる親御さんもいるかと思いますが、早めに病院に受診するようにしましょう。
1歳前後に多くみられる病気は以下の通りです。
乳児湿疹
おむつかぶれや食物アレルギー、あせもなど様々な原因があります。乳児は皮膚の状態が弱いため、少しの刺激で発疹が出やすいです。原因を特定するのが難しいので、医師に相談するようにします。
カンジダ皮膚炎
カンジタ菌と呼ばれる細菌によって引きおこる病気です。主におしりに発疹が現れ、下痢の後おしりの皮膚が真っ赤になり、発疹が出るのが特徴です。
突発性発疹
ヒトヘルペスウイルスに感染することで発症します。高熱が続いたあとに全身に発疹が見られるのが特徴で発疹は3日ほど続きます。
ヘルペス性口内炎
生後6か月以上の子どもに多く見られます。単純ヘルペスウイルスが口腔内に感染することで発症します。高熱が出てから3日ほどすると口の中に発疹が現れ。、裂すると潰瘍になります。激しい痛みと発熱が特徴です。
1歳からの発疹
予防接種の対象となっている病気が多いのが特徴です。感染力が強かったり、合併症を併発して重症化する病気もあります。
予防接種を打っても軽症の症状が出ることもあるため、それぞれの病気の特徴を理解しておきましょう。
水疱瘡
水疱帯状発疹ウイルス(VZV)に感染することで発症します。発熱と同時に発疹が全身に出てきます。発疹は水疱に変化した後かさぶたとなり完治します。
感染力が非常に強く、発疹から水疱の状態となっている時は感染しやすいです。完治してもウイルスは体内に残り、帯状疱疹として症状が出ることがあります。
はしか
麻疹ウイルスに感染しておこる病気です。感染力が非常に強く、咳や鼻水と伴う発熱や結膜炎などが特徴です。熱が下がったあとに耳の後ろから発疹が出てきます。口の粘膜(臼歯の横付近)に白い発疹が出るのが特徴です。
肺炎や中耳炎を合併する場合があります。
ヘルパンギーナ
夏の7月に多くみられる夏風邪の代表的なものです。コクサッキーウイルスなどのウイルスによって発症します。
高熱とのどの奥に赤い小さな水疱がたくさん出るのが特徴です。水疱が破れると潰瘍ができるため、水分が摂取できずに脱水症を引き起こすこともあります。
川崎病
原因不明の病気です。高熱とリンパ節の腫れが特徴で、高熱が5日以上続き、のど周辺に赤い発疹が出たり、舌が赤く張れて表面のぶつぶつが大きくなっていきます。
これらの症状が治まっても冠動脈の動脈瘤や心筋炎など、心臓に関わる機関に後遺症が残る可能性があります。
風疹
風疹ウイルスに感染することで発症します。発熱と全身に淡い発疹、後頭部のリンパ節が腫れるのが出るのが特徴です。飛沫感染しますが、麻疹や水疱瘡よりは感染力が強くありません。
発熱と同時に全身に淡い発疹が現れ、3日程度で消失します。完治しても発疹のあとは残りません。
3歳からの子どもに多くみられる発疹
成長していくにつれて免疫力がつくため、発疹を伴う病気にかかることが減っていきます。ただし、学童期以降に発症しやすい病気があるため注意は必要です。
リンゴ病
リンゴのように頬が赤くなることから「リンゴ病」と呼ばれます。5~9歳の学童期に最も多く見られます。
頬が真っ赤になった後、手足にレース状の発疹が見られます。一度消えても再び発疹が出ることもあります。数日の経過で自然に治るものの、発疹が出るおおよそ1週間前が最も感染力が高いとされています。発熱はありません。
手足口病
夏によく見られる病気で、発熱や口内炎、手足に水疱を伴う発疹がでるのが特徴です。高熱の後口の痛みや食欲の低下、手足に発疹が出ます。発疹には水疱も一緒に現れ全身に出てきます。
水疱瘡と同じような症状ですが、発疹は手足に多くみられるのと大きなかさぶたは出ません。
とびひ
黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が皮膚に感染することで発症します。赤い発疹や水疱が見られます。
黄色ブドウ球菌では水疱が見られ、連鎖球菌では水疱ではなく赤い発疹が出ます。発疹は手足や顔に出ることが多く、口の中には出ません。
まとめ
発疹を伴う病気にはどのようなものがあるか
1歳前後に多い発疹の病気
1歳からの発疹
3歳からの子どもに多くみられる発疹