「子供が貧血で倒れる?!子供がなりやすい貧血とは?(前編)」では、貧血の状態や子供がなりやすい貧血の種類をご紹介いたしました。後編では、乳幼児期と思春期の貧血の違いや貧血を予防する食品をご紹介いたします。
貧血 は、子供では自覚しづらい症状のため、 倒れる などの兆候があらわれた場合は注意して様子をみましょう。
子供が貧血で倒れる?!子供がなりやすい貧血とは?(後編)
乳幼児期と思春期の貧血の原因の違いとは?
思春期は成長速度が速く、より多くの鉄分を消耗します。そのため鉄分不足となり貧血を起こしやすくなります。思春期も乳幼児期同様に鉄欠乏性貧血が多いと言われています。
特に思春期の女の子の場合、毎月月経があり大量の血液を排出することで、めまいや貧血が起こりやすい状態にあると言えます。
また子宮筋腫など子宮に関わる疾患がある場合も通常の月経以上の日数、出血量があることで貧血を起こしやすくなります。そのため月経過多があった場合は何らかの子宮疾患を疑う目安にもなります。
また過度なダイエットも鉄分不足に陥りがちになり貧血が起こる原因となりやすいと言えます。
そのほか中高生になると多くの子供達が毎日部活で何時間もスポーツをおこなう機会が増えます。通常の体育の授業では特に問題ない場合がほとんどですが、部活では比較的長い時間、集中的に激しいトレーニングをおこないます。
それは血中の鉄分が過剰に使われ、フェリチンと呼ばれる肝臓内に貯蔵されている鉄分だけでは補えない状態となりめまいや貧血などを起こしやすくなります。
貧血は立ちくらみで急に倒れるなどしてけがをする二次災害が非常に危険です。
子供が貧血になりやすい場合は家族が日ごろから貧血の兆候があらわれたら倒れるなどしないよう注意深くしましょう。
貧血予防のためには?
成長期に起こる貧血を避けるためには、意識的に鉄分を多く含む食品を摂取する必要があります。
特に女の子は毎月の月経でめまいや立ちくらみで倒れるなどしやすい傾向にあるため、男の子以上に日ごろより十分な鉄分を摂取する必要があります。
では鉄分を多く含む食品にはどのようなものがあるのでしょうか。食品がもつ鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄にわかれます。
ヘム鉄に分類される食品からは鉄分は比較的吸収されやすいと言われていますが、非ヘム鉄に分類される食品からは鉄分は吸収しにくいと言われています。
そのため鉄分の含有量が多い食品を摂取することで十分な鉄分を摂取できていると考えがちですが、想像以上に吸収率は低いため積極的にメニューに取り入れる必要があるのです。
体内に鉄分を吸収しやすいヘム鉄を多く含む食品はレバー、特に豚レバー。そのほか煮干し、干しエビ、鰹節、貝類、鶏卵などがあります。
一方、体内には比較的吸収しにくいとは言うものの鉄分を含む非ヘム鉄の食品とは、のり製品、あおさ、乾燥キクラゲ、パセリ、豆類、カレー粉、抹茶などです。
非ヘム鉄食品そのもの自体は体内に吸収しにくいと言われていますが、ヘム鉄やクエン酸、ビタミンCなどと一緒に摂取することで鉄分の吸収率があがると言われています。
また幼い子供は自ら摂取する機会はないと思われますが、コーヒーや緑茶には鉄分の吸収を抑制してしまう成分が含まれているため、これらの飲み物は日ごろから避けたほうが良いでしょう。
まとめ
子供が貧血で倒れる?!子供がなりやすい貧血とは?(後編)
乳幼児期と思春期の貧血の原因の違いとは?
貧血予防のためには?