赤ちゃんや小さな子供の湿疹に驚くことがあります。あせもや虫刺されとは違う湿疹は、もしかするとヘルペスかもしれません。今回は、 ヘルペス とそのお 薬 についてご紹介します。
子どものヘルペス、その薬とは
子どもにも多いヘルペス
気になる症状を持つ子どもの病気のひとつにヘルペスがあります。大人でもよくかかることがあり、原因は肉体疲労だけでなく、ストレスなど精神的な疲労や免疫力が落ちているときにも起こる疾患です。今回はそのヘルペスの症状やヘルペスの薬のことについてご紹介します。
ヘルペスはどんな病気でしょうか
ヘルペスはウィルスに感染することにより発症する単純疱疹や帯状疱疹を言います。ヘルペスとは小さな水ぶくれがたくさん集まっている皮膚の病気をさします。
もともとは真菌症や皮膚がんなどの体を這うように広がる皮膚疾患すべてに対して、ギリシャ語の「這う」という意味のこの名で呼ばれていました。
現在では人に感染するヘルペスウィルスでは8種類のウィルスが知られています。免疫力の低下により体の片側に発症することで知られる帯状疱疹は代表的なヘルペスのひとつです。
水ぼうそうのような発疹があらわれる帯状疱疹の特徴です。乳幼児期から小学生くらいまでの子供時代には、多くの子供が水ぼうそうかかると言われており、日本人の中ではヘルペスの8種類のウィルスのうち2種類のウィルスに80%から90%ほどの方が感染しているという調査結果があります。
このウィルスに感染しても発症しない人も多いです。一度感染して抗体がある場合はその後再発することがあっても軽く済む場合がほとんどです。
ヘルペス性歯肉口内炎
初めてヘルペスウィルスに感染した際にかかるといわれています。急な発熱を伴い、高熱で水泡が口の中にできます。その痛みがひどく食事ができないこともあります。
小さな子供では脱水症状になることのないよう注意が必要な口内炎です。解熱し、水泡がおさまるまでは一週間から10日ほどかかる場合もあります。繰り返すことはありませんがこの病気による菌があとで口唇ヘルペスを起こす場合もあるようです。
口唇ヘルペス
唇の上などに水ぶくれのような水泡ができるヘルペスです。手で触ってつぶしてしまい、患部を広げてしまうこともあるため注意が必要です。
カポジ水痘様発疹症
皮膚の弱いアトピー性皮膚炎の子どもの中には、ヘルペスウィルスに感染するとアトピー症状が出ているところに水泡ができて水ぼうそうのように広がることからこの名で言われています。
また、アトピー性皮膚炎ではない子どもでも汗をかきやすい乳幼児やおむつかぶれなどがある場合には水泡ができることもあり注意が必要です。
水ぼうそう
37度から38度ぐらいの発熱があり全身に水泡が2,3日現れ、徐々にかさぶたになっていきます。病院での診察時に髪の生え際にできた水泡が診断の決め手になることも多く、発症初期には顔周りに水泡が出ることが多いよいです。
このかさぶたは半年から一年程度で痕も目立たなくなり成人になるころにはほぼ消失しています。まれに色素の沈着がみられることもあります。
ヘルペスにはどんなお薬が使われているでしょうか
気になる症状があるときは病院へできるだけ早めに連れて行きましょう。治療にはどのようなお薬が使われるのでしょうか。
ヘルペスの治療にはウィルスの増殖を抑える抗ヘルペスウィルス治療薬が使われます。
アシクロビル、品名 ゾビラックス、アストリックなどを使用します。 この内服薬には錠剤や顆粒があります。軟膏やクリームの外用薬もあります。使用法は内服薬の場合1日2回から5回服用します。回数は年齢、症状などにより異なります。
ビタラビン、品名 アラセナ・Aなど 軟膏やクリームの外用薬があります。患部に直接塗布します。適量を1日1回から数回使用します。
ヘルペスの感染を防ぐために
ヘルペスは患部にさわることで患部が広がることや、家族で同じタオルを使用することで感染することがあります。家族での感染を広げないためにも患部に薬を塗った際などには手洗いや消毒などを行い、お子さんの回復をサポートしましょう。
まとめ
子どものヘルペスとその薬とは
子どもにも多いヘルペス
ヘルペスはどんな病気でしょうか
ヘルペス性歯肉口内炎