夏風邪の一種であるヘルパンギーナは、ウイルス感染する病気です。突然の38度以上の高熱や唾液を飲み込むのも辛い喉の痛みなどが特徴的な症状です。いち早く症状を和らげる薬はあるのでしょうか? ヘルパンギーナ と 薬 についてご説明させていただきます。
ヘルパンギーナにかかったときの薬について
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ヘルパンギーナに予防ワクチン、特効薬がない理由
現在ヘルパンギーナには、予防ワクチンも特効薬もありません。医療が進んでいる現在に特効薬がない、ワクチンもないとなると心配される方も多いです。
ヘルパンギーナの原因ウイルスにはさまざまな型があるため、すべての型に効くワクチン、薬が存在しないという理由から、予防ワクチンも特効薬もないのです。無いからといって全く薬を飲まないわけではありませんのでご安心ください。
ヘルパンギーナで処方される薬について
ヘルパンギーナに対する特効薬がないため、対処療法になります。対処療法とは、その症状に応じた薬を服用することです。
ヘルパンギーナの特徴として、突然の高熱(38度以上)熱にともなう全身のだるさには、解熱剤が処方されます。ヘルパンギーナは、ウイルスが原因で発症するため細菌を殺す抗生物質は効果がありません。
喉の水泡・口内炎、咽頭炎があります。この症状には、喉の炎症をおさえる薬が処方されます。脱水症状が見られるときは、点滴が行われることもあります。
専用の特効薬がないからといって、自宅安静のみで良いいうわけではありません。発症中は、お子さんは非常に苦しみます。重篤にならないように医療機関への受診・看病が必要になります。感染力の強いヘルパンギーナのため、いち早く症状を改善することが感染を防ぐ努力にもなります。
ヘルパンギーナと免疫について
ヘルパンギーナは、流行のシーズン中に何度もかかることがあります。それは、先に述べたとおり、原因となるエンテロウィルスにさまざまな型があるからです。エンテロウィルスの型が違うと感染しますので、免疫がつくとは言えません。症状も異なりますのでその都度、医療機関への受診が必要です。
ヘルパンギーナで、薬の服用以外にできること
高熱、下痢、嘔吐もある場合は、脱水症状が心配されます。それを防ぐには水分補給が必要になります。喉が痛くて液体を飲むことが辛い時は、経口補水液のゼリータイプがおすすめです。
特に吐き気がある場合、一度にたくさん飲むと吐くことがあります。吐かないように、スプーン1杯から与えて、様子を見て少しずつ時間を置いて飲ませる方法もあります。よく症状を観察して対応し、回復を待ちましょう。
ヘルパンギーナにかかったら、気をつけたいこと
ヘルパンギーナの感染経路は、飛沫感染(唾、くしゃみなど)接触感染、経口感染です。感染力の強い病気なので、大人の方でも感染する病気です。症状が治まってからでも感染期間が、2~3週間もあるヘルパンギーナですので、感染を広げないためには、次のような注意が必要です。
「手洗いの徹底、感染者との接触」手洗いは重要です。とにかく清潔を心がけることです。ご家族の方は、タオルを別にするなど必要になります。2~3週間も排泄物にはウイルスが含まれていますので、処理に気をつけてください。感染しないために、体調の優れない方は特に接触を控えるなど注意が必要です。
「水遊び、プール遊びの欠席(目安・回復後2~3週間)」初夏にかかって流行るヘルパンギーナ。夏の行事として水遊び、プール遊びで感染する可能性が高いのです。実際、プール開きのあとに園で一気にヘルパンギーナの流行があることも多いです。不要不急な外出を控えることも完全な回復のために必要なことです。
「くしゃみ、咳がある場合は、マスク着用。」マスクを嫌うお子さんもいますが、可愛いマスクはたくさんありますので、お子さんのお好きなマスクを選ばれるものもおすすめです。「触れるものへの消毒」完全な消毒は難しいかもしれませんが、熱に弱いエンテロウィルスには、熱湯消毒が有効です。
幼いお子さんの病気は、うつしたり、うつされたりですが、保護者の方の心がけで、感染拡大を防ぐことができます。病気への関心・心がけは、集団生活をおくる上のマナーでもあります。
まとめ
ヘルパンギーナにかかったときの薬について
ヘルパンギーナに予防ワクチン、特効薬がない理由
ヘルパンギーナで処方される薬について
ヘルパンギーナと免疫について
ヘルパンギーナで、薬の服用以外にできること
ヘルパンギーナにかかったら、気をつけたいこと