ヘルパンギーナ は夏風邪のひとつです。5歳以下の子供が 感染 することが多い感染症ですが、その特徴は高熱とのどにできる水疱です。 のどに強い痛みを伴うヘルパンギーナは、一体どのような病気なのでしょうか。
また、どのようにして感染するのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
のどに水疱ができる病気・ヘルパンギーナ。感染ルートは?
ヘルパンギーナの症状
ヘルパンギーナに感染すると、突然39~40度の高熱が出ます。高熱と同時に、のどの奥の、のどちんこの周りに直径1~2ミリほどの水疱が沢山できます。大きいものでは、5ミリになることもあります。
2~3日で水疱は破れて、潰瘍(かいよう)という状態になります。のどは真っ赤に腫れ、強い痛みを伴います。食事をしたり、何かを飲んだりするだけでのどが強く痛むため、食欲が落ちてしまうこともしばしばあります。
また、よだれが急激に増えたり、嘔吐の症状が現れたりすることもあります。
高熱は1~4日で下がりますが、のどに出来た潰瘍が完全に治るまでには1週間ほどかかります。
まれに合併症として髄膜炎や急性心筋炎を引き起こしてしまうことがあるので、注意が必要です。
ヘルパンギーナの原因
ヘルパンギーナを引き起こす原因はエンテロウィルスと呼ばれるウィルス群です。
エンテロウィルス群にはエコーウィルスやコクサッキーA群といったウィルスがあります。コクサッキーA群には様々な種類がありますが、ヘルパンギーナの原因となるのは、主に2、4、5、6、8、10、16型といわれています。
感染ルートは飛沫感染が主で、感染者のくしゃみやせきから出たウィルスが口に入ることで、ヘルパンギーナに感染します。飛沫感染以外にも、感染者の便などに接触するなどの接触感染によってヘルパンギーナに感染することがあります。
ヘルパンギーナの原因であるエンテロウィルス群は感染力が強く、既に症状が治まったと思われる感染者の便から2~4週間にも渡って排出されることがあります。
また、エンテロウィルス群が引き起こす病気は他にもあり、その一例として手足口病があります。手足口病を発症した場合も口の中に水疱が出来ますが、水疱の出来る場所に違いがあります。
手足口病では水疱が口の中の前方に出来るのに対し、ヘルパンギーナの場合は、水疱がのどちんこと呼ばれる、のどの奥にできます。
また、手足口病では水疱が手や足にもできますが、ヘルパンギーナの場合には水疱が口の中以外にできることはありません。
ヘルパンギーナの治療とケア
ヘルパンギーナに効く特効薬はありません。熱が高い時には解熱剤が処方されることもありますが、基本的には、安静にしていれば治る病気です。
のどの痛みが強いために食欲が落ちたり、水分が十分に取れなかったりすることがありますが、水分補給は回復のために必要不可欠です。脱水症状にならないためにも、少量でもいいので、経口補水液やスープなどを何回にも分けて飲むようにしましょう。
熱い飲み物や、酸味など刺激のある飲み物はのどにしみて痛いので、避けましょう。万一、のどの痛みが強すぎて水分補給が出来ない場合には、病院での点滴が必要になる場合もあります。
病院受診の目安
基本的には安静にしていれば自然に治るヘルパンギーナですが、高熱で苦しい時や、のどの痛みが強すぎる場合には病院を受診しましょう。
水分を全く受け付けない場合は、点滴が必要ですので、すぐ病院を受診することが大切です。
また、頭痛の症状があったり、発熱、嘔吐がひどかったりする場合には髄膜炎を発症してしまっている場合もあるので、至急医師に相談しましょう。
まとめ
タイトル ヘルパンギーナの症状
ヘルパンギーナの原因
ヘルパンギーナの治療とケア
病院受診の目安