「扁桃腺摘出・切除手術は費用以上のメリットがあるのか?(前編)」では、扁桃腺の役割についてまた扁桃腺が腫れる原因についてご説明いたしました。後編では、どのような場合に 扁桃腺 の切除 手術 の対象となるのか、またその 費用 についてご説明いたします。
扁桃腺摘出・切除手術は費用以上のメリットがあるのか?(後編)
扁桃腺は絶対に取らないといけないの?
すでに上記にも述べたように、免疫機能の役割をもった扁桃腺は小学校にあがるころまでに最も大きくなります。最大になった扁桃腺は、通常年齢を追うごとに小さくなってくるものですが、免疫機能が未発達で扁桃炎を繰り返すことにより、扁桃腺が大きいままに留まってしまうこともあります。
また中には遺伝や体質によってもともと扁桃腺が大きい子供もいます。このような状態を扁桃肥大と言います。
そもそも子供の喉の広さに対して成長著しかった扁桃腺が、扁桃肥大でより大きくなってしまうことで、呼吸しづらくいびきを発生させて慢性的な睡眠不足を起こしたり、食事もまともに飲み込めず栄養摂取不足なども生じることになってしまいます。
高熱が出たり、極度ののどの痛みなどで子供が何度となく苦しむ姿に、親としては扁桃腺の摘出や切除手術をすべきなのではないかという点で非常に悩みます。
扁桃腺がもつ免疫機能は大人になると役割は軽減されるものの、積極的に摘出や切除手術をすることを避ける傾向にある医師もいます。また成長と共に扁桃腺が小さくなることを期待してしばらく経過観察の場合もあります。
しかし重症化した場合、炎症が扁桃腺だけにとどまらず周囲にも症状を広げてしまう可能性もあり、余儀なく入院せざるを得なくなる場合もあります。また子供のころに扁桃腺炎や扁桃肥大が繰り返されることにより睡眠不足や栄養摂取不足が続くことは成長にも影響を及ぼし兼ねません。
扁桃腺炎は通常、抗生物質を処方や点滴、解熱剤や鎮静剤の処方などにより治療がおこなわれることがほとんどですが、この治療を続けても改善が見られない、または症状が慢性的に続く場合は扁桃腺の摘出や切除を勧められる場合が多いと言えます。
手術自体は近年ではほとんどの場合全身麻酔でおこなうため、術中の恐怖や痛みはありません。しかし術後は鎮痛剤を飲まなければ眠ることができなかったという人も中にはいるようです。
また数週間から数ヶ月の間は飲食時だけでなくつばを飲み込むだけでものどの違和感が続くと感じる人が多いようです。痛みの度合いは人それぞれで、酸味、塩味の強いものはしばらくの間のどにしみる感覚があり避けていた人も少なくないようです。
扁桃腺の摘出や切除手術は術後の経過状態によってほとんどの場合入院が必要になるため費用もかさみます。そのため容易には決断が難しいと考える人もいるかもしれません。
扁桃腺摘出や切除の手術と費用は?
扁桃腺の摘出や切除手術は平均的に1週間から2週間弱の入院が必要になります。費用には術前検査、術後検査+手術費+食事代+入院費(4人から6人部屋の場合)などが入って一般的に自己負担額は10万円強程度だそうです。
腫れや出血がひどいなど術後の経過状態によっては入院日数が延長されることになります。その場合は入院費や検査、治療費などが加算されて20万円前後の支払いが発生することもあるそうです。
まとめ
扁桃腺摘出・切除手術は費用以上のメリットがあるのか?(後編)
扁桃腺は絶対に取らないといけないの?
扁桃腺摘出や切除の手術と費用は?