これから寒くなるにつれ、気をつけたい子供の病気の中に 扁桃炎 があります。摘出手術の際には大人も子供も 入院 が必要なことはよく知られていますが、手術をしない場合でも入院治療が必要になることもあります。
家庭で知っておきたい知識をまとめました。
手術時だけではない?子供の扁桃炎による入院について
どんな場合に入院が必要?
子供の場合大人に比べて体力が乏しいため、扁桃炎による高熱や激しいのどの痛みで食べられない、水分が取れない、倦怠感が続く、眠れない状態になると脱水症状を起こしやすくなります。このままでは危険なので入院治療となることがあります。
外来で診察を受けて、医師の判断でそのまま入院ということが多いようです。点滴で抗生剤、自分で食べられるようになるまでは栄養分も投与されます。だいたい1週間前後で退院できます。
もう1つ、扁桃炎から気管支炎や肺炎を起こした時にも入院が必要になります。扁桃炎治療のための入院よりさらに、回復して退院できるまでの治療に時間がかかり、子供の体はもちろん家庭の負担も大きくなります。
扁桃炎の悪化によるより深刻な病気をできる限り起こさずにすむように、家庭で子供の様子を観察することが大切です。
入院のメリット
子供の場合、家にいるとどうしても一日中安静にしているのは難しいものです。少し熱が下がったり、具合がよかったりすると動き回り体力を消耗してしまいます。
また、高熱やのどの痛みが激しい場合には嫌がって薬を飲まないこともあります。よって回復が遅れてしまうこともありますが、入院してベッドで点滴を受けている状態であれば一日中安静にしているので、体力の消耗を防ぎ、着実な回復につながります。
また、小さな子供の場合はカゼなどの他の病気も同様ですが、症状が急変する時はあっという間です。また、自分でうまく体の具合が悪いことを伝えられないこともあります。
特に夜中に急変した場合、急患を受け入れてくれる医療機関が見つからず、救急車を呼んでもたらい回しになるという恐れもあります。入院していれば、すぐに医師の適切な診断・治療を受けられるのでこの点でも安心です。
入院のデメリット
子供の多くは入院なしの外来でもお医者さんが苦手なものです。入院となればなおさらです。家庭とはまったく違う知らない環境の中に寝泊りし、治療を受けることに不安がいっぱいです。そんな不安な気持ちを和らげることができるのは、やはり家族、特に両親です。
また、子供が初めて入院治療を受ける時は大人も不安なのは自然なことです。そんな時は、子供が大人の不安を敏感に感じ取る前に、医師や看護師に相談して下さい。
入院になったからといってあわてず、病院の指示に従い、わからないことは遠慮せずに質問することも大切です。素人・自己判断は危険です。
最近は、入院時の付き添いは不要という病院が増えています。とは言え、案内書に不要と記載されていても、よく読むと例外として小さな子供の場合は可というところもあります。
家族が付き添っていた方が子供が安心できる、これにより治療がスムーズになるからという理由が多いようです。付き添いを希望する場合は、不要と書かれているからと断念するのではなく、直接病院関係者に確認することをおすすめします。
摘出手術に伴う入院
通常は、特に問題がなければ摘出手術後3日から7日で退院になります。手術後1日か2日の入院中は、細菌感染を防ぐために抗生剤を点滴で投与します。その後は内服薬にかわります。
また入院中の食事は、おかゆなどのやわらかいものから、徐々に普通の食事が出るようになります。
手術・入院の費用
医療機関、入院期間により違いますが、だいたい10万円から15万円(3割自己負担額)です。
まとめ
手術時だけではない?子供の扁桃炎による入院について
どんな場合に入院が必要?
入院のメリット
入院のデメリット
摘出手術に伴う入院
手術・入院の費用