近年「発達障害」という言葉を耳にすることが多くなり当事者の方々に対する風当たりは弱まりつつあります。ところが本当に「発達障害」が正しく理解が得られているかというと必ずしもそうではありません。
今日は 発達障害 についてより正しく理解するため、 特徴 をとらえていきます。
最近よく聞く発達障害。うちの子も発達障害かも。特徴は?(前編)
落ち着きがないわが子、発達障害?
「発達障害=落ち着きがない」と言われがちですが、これは間違いとは言えません。かといって正しいかというと、「100%正しくもない」といったところです。
実は、発達障害は同じ症状名でも個々の具体的な症状は千差万別で、一言で「発達障害」と言ってもそれで説明がつくものではないのです。
そのため、「医師から発達障害と診断されました。」と学校の先生に話したとしても、おそらく多くの場合「発達障害の何でしたか?」と診断名を聞かれることになると思います。
そこで、その診断名についてですが、発達障害を抱えているお子さんは、「自閉症スペクトラム」や、「ADHD」、「軽度知的障害」、「学習障害」などのいずれか、または組みわせて診断されます。
その中で、例えば「ADHD」の子供はみな同じように走り回るのか、といったらそのようなことはありません。
同じ「ADHD」にも衝動型・多動型・不注意型などがあり、複数の症状が組み合わさっていることもあります。
多動性のない不注意優勢の子供なら、ドラえもんに出てくるのび太君に例えられるようにぼーっとした子のようにみえます。反対に衝動性、多動性の高い子供は、ドラえもんの登場人物、ジャイアンのような乱暴な子供に例えられることがあります。
日本に発達障害の症例が入ってきたころ、この「ADHD」は「のびた、ジャイアン症候群」と紹介されていました。
また、自閉症スペクトラムのお子さんなら、落ち着きのない様子だと思われる時、もしかしたら体が勝手に動いてしまっているものの、本人はとても落ち着いた気持ちでいるかもしれません。
これは自閉症スペクトラムで、作家の東田直樹さんの著書に記されていますが、特に口と手足は、自分のものだという感覚が乏しくコントロールできずに勝手に動いてしまうが、手を叩いて嬉しそうにしている時でも心の中は平穏だという記述にあらわれています。
子供はだれでも落ち着きがないものなので、過度に心配する必要はありませんが、お母さんの負担が大きくて日常生活を送るのが困るほど落ち着きがないのでしたら、そういった困り感はいずれかの診断名を付ける際の一つの判断材料となります。
まとめ
最近よく聞く発達障害。うちの子も発達障害かも。特徴は?(前編)
落ち着きがないわが子、発達障害?