「最近よく聞く発達障害。うちの子も発達障害かも。特徴は?(前編」」では、発達障害の子供の特徴をご紹介いたしました。後編では、 発達障害 のなかでも自閉症スペクトラム障害やADHDの 特徴 についてご紹介いたします。
最近よく聞く発達障害。うちの子も発達障害かも。特徴は?(後編)
自閉症スペクトラムの特徴
少し前までは、自閉症や、アスペルガー症候群、高機能自閉症など複数の呼び方がされていましたが、今では「自閉症スペクトラム」とまとめられています。
「スペクトラム」とは虹がだんだんと色を変えるようなもので、自閉症の症状の濃淡をあらわしており、自閉症の特徴が顕著な人から淡泊な人までを連続体として捉え、この症状名で呼んでいます。
この「自閉症スぺクトラム」の特徴は、アンとサリーの課題がなかなか達成できない、他者について、まるでないものと思っているほど無関心な様子など、心の発達の遅れが顕著にあらわれます。
また、想像力やコミュニケーション力に困難があることが多く、身体的な自己認識も大変個性的です。
視覚ではまぶしさをコントロールしにくかったり、聴覚では音がダイレクトに耳に入ってきたり、肉体感覚では手足の感覚に乏しい、または敏感すぎるといった特徴があります。
ADHDの特徴
注意欠陥多動性障害のことをADHDと言うのですが、このADHDの特徴は、例えば動いてはいけないところで動きまわる、衝動的に行動してしまう、忘れ物が多い、注意力に乏しく、体をぶつけたり階段から落ちたり転んだりするなどがあります。
体を動かしてはいけないとはわかっているのに体を動かさずにいられなかったり、動いていることに本人も気づいていない場合もあります。
授業中に教室を歩き回る子、鉛筆を持っては投げるを繰り返す子、足を常に動かす子などみたことがあるかもしれません。
その子たちのすべてがADHDだとするのは少々乱暴ですが、中にはそう診断されていた子もいるはずです。
発達障害と診断された人にみられる脳の癖や特徴
どの発達障害の場合にも、軽度知的障害や学習障害を伴う場合が少なくありません。ただし、ギフテッドと言われる天才児や、驚くべき才能を持つ人たちが実は発達障害だということも数多くあります。
例えば、読み書き障害・ディスレクシアの人たちは空間認知力や同時処理の能力が高い人が多く、有名な建築家や起業家で発達障害の場合がよくあります。
そして、発達障害は脳の機能障害であって、これらの人が決して人として劣っているわけでもなければ、親のしつけが悪いわけでもありません。
脳の一部分に機能不全があっても、脳のその他の部分を働かせることで人生を切り開いていけるのです。だからこそ、凡人とは違う能力を備えているといっても良いでしょう。
建築家の藤堂高直氏は講演の中で、「私たち発達障害の人間は、たどるべき道を最短距離でゴールにたどり着けない。東京のような整備された街を歩くよりは、古くからの国の町の路地を歩くようにたくさん回り道をしながらもゴールにたどり着くのです。だから一般の人よりも違うものをみながら歩いているんだと思う。」このようなことを述べました。
これは発達障害の脳の癖をうまく表現していると思います。
まとめ
最近よく聞く発達障害。うちの子も発達障害かも。特徴は?(後編)
落ち着きがないわが子、発達障害?
自閉症スペクトラムの特徴
ADHDの特徴
発達障害と診断された人にみられる脳の癖や特徴