肺炎球菌ワクチン 定期接種 で予防できる病気は肺炎だけでなく、抵抗力の弱い子供には命にかかわる病気や重篤な後遺症を残す病気も予防します。
しかし予防接種で病気予防のメリットもありますが副作用を起こすデメリットもゼロではありません。では肺炎球菌ワクチンについて説明します。
肺炎球菌ワクチン定期接種で予防できる病気と副作用について(前編)
子供の肺炎球菌
普段小児科を受診する病気の原因で一番多い菌です。その名のとおり肺炎になることが多いですが乳幼児ではその他に、中耳炎や細菌が脳を包む膜に入り込む細菌性髄膜炎という命にかかわる病気を発症する可能性もあります。
子供の身体を守ろうと白血球は頑張り細菌やウイルスと戦う作用がありますが、肺炎球菌はとても頑丈で白血球での撃退が難しく毒性の非常に強い細菌です。
また生後まもない赤ちゃんでは肺炎球菌を持っていませんが保育園通所など他の子供と触れ合う機会が増えるといつの間にか保菌している可能性があります。
保菌したら必ず悪い作用を起こすとは限りません。しかし月齢の低い子供ほど肺炎球菌に対する抵抗力が低く肺炎球菌の病気を発症しやすいようです。
肺炎球菌ワクチンの効果
肺炎ワクチン接種をすると実際に病気を発症しなくてもその病原体に対し免疫を作ります。ワクチンは感染予防に使う薬液で注射や口径接種で行います。肺炎球菌は注射接種で薬液は肺炎球菌病原体の毒性を無毒化したものでできています。
ワクチン接種で病原体に対する免疫がつき同じ病原体が及ぼす悪影響にも免疫機能が反応することを「免疫記憶」といいます。ワクチン接種で免疫力を作り続け、もし病原体が身体に侵入しても病気の発症を抑え重症化を防ぐことが最大のメリットです。
ワクチン接種で肺炎球菌感染症を発症するリスクを95%以上予防すると報告があります。
肺炎球菌が原因の病気
細菌性髄膜炎
細菌性髄膜炎は脳や脊髄を覆う髄膜に細菌が入り炎症を起こす病気です。日本では毎年約200人の子供が発症し、そのうち1/3が死亡もしくは重度の障害が残ったりしています。
菌血症
血液中に肺炎球菌が入り込み、放置すると血液中の菌がさまざまな臓器にうつって髄膜炎など重症な病気です。
肺炎
肺炎球菌という名前の通りこの菌は肺炎の原因菌です。重症化しやすく入院治療が必要な場合もあります。
中耳炎
中耳炎は風邪を引き抵抗力が低下した時などに耳に感染し炎症を起こす病気です。
肺炎球菌ワクチン接種で予防で病気予防
肺炎球菌にはたくさんの種類があり、その数は約90種類あるそうです。残念なことに肺炎球菌ワクチン接種で90種類全てに対応はしていません。しかし予防接種先進国のアメリカではワクチンに対応する種類の肺炎球菌の病気は90%減っています。
ワクチンに対応していない肺炎球菌の病気は数が少なくワクチンでの予防はかなり効果的と言えます。
では具体的に予防できる病気は肺炎球菌による髄膜炎や菌血症を伴う肺炎などを予防します。
まとめ
肺炎球菌ワクチン定期接種で予防できる病気と副作用について(前編)
子供の肺炎球菌
肺炎球菌ワクチンの効果
肺炎球菌が原因の病気
肺炎球菌ワクチン接種で病気予防