インフルエンザや他の病気同様に、 予防接種 で 肺炎 が防げるなら子供への接種を考える一方で、 副作用 のリスクを考えるとためらってしまう方もいることでしょう。
体力がない子供やお年寄りの場合、感染してしまうと命に関わることもあるので、家庭でリスクとメリットをきちんと理解したうえで判断したいですね。
ちなみに米国では年代を問わず、冬の到来前にインフルエンザと肺炎の予防接種を同時に受ける人が大勢います。
家庭での判断、接種後の過ごし方の参考になるように、比較的起こりやすい副作用から非常にまれで深刻な副作用も含めてまとめました。
知っておきたい子供の肺炎予防接種と副作用の知識
あわてないで!発熱の場合
発熱は比較的起こりやすいと考えられます。37.5℃未満ならば特に何かする必要はないと考えてよいでしょう。子供の場合、肺炎予防接種後の37.5℃以上の発熱の割合は20%前後です。
また、複数回接種する際に毎回起こるとは限りません。ほとんどの場合2、3日で平熱に戻るので心配ありません。3日以上高熱が続いている、いつもと様子が違うなという時はすぐにかかりつけの医師に連絡し、指示に従いましょう。
頭痛はほぼ心配なし
発熱同様に比較的起こりやすい副作用です。発熱に伴って起こる頭痛と単独で起こる場合と両方ありますが、どちらも数日以内に自然に痛みがひく場合がほとんどなので心配ありません。
化膿しないように注意!腫れや痛み
これも比較的起こりやすいです。他の予防接種後もそうですが、接種した部分の皮膚が赤く腫れたり固くなったりして痛みやかゆみを伴うことがあります。通常数日から長いものでも1か月程度で自然に消えることがほとんどなので心配はありません。
かゆみがひどくて我慢できずにかいて化膿しないように、夏場や皮膚が敏感な子の場合には特に注意して下さい。化膿していると思ったらひどくなる前にかかりつけ医に相談を。化膿すると部位が変色、盛り上がる、大きくなったりするので見てわかります。
アナフィラキシー
起こるのは非常にまれですが、メディアでも取り上げられすでにその怖さがよく知られている症状です。予防接種だけでなく、市販薬・処方薬の服用でも起こり得ます。
具体的には呼吸困難、体中にじんましんができる、意識不明など命に関わる非常に深刻な症状が現れます。
予防接種の副作用による場合、接種後30分ほどで起こることが多いので、医療機関では接種後30分から1時間程度は自宅に戻らずに様子を見ながら接種を受けた機関にいること、またはすぐに医師に連絡が取れる状態でいることをすすめています。
帰宅後に起こった場合は直ちにかかりつけ医か接種機関に連絡し、状況によっては救急車を呼ぶ必要もあります。
ギランバレー
これも非常にまれな副作用です。特定疾患の一つで、運動神経の異常が起こることにより手足に力を入れることができなくなります。まずは足の異常が起こることが多いと言われます。さらに深刻になると呼吸困難を起こすこともあります。
手足の症状が出る数週間前によく現れるのがくしゃみ、鼻水、悪感などのカゼに似た症状、扁桃炎、急性胃腸炎などです。どれもよくある症状なので、ギランバレーの兆候としては見逃されがちです。
ギランバレーの症状には知覚異常(知覚障害)も含まれます。知覚異常とは、痛みやかゆみなどの刺激に対して極端に鈍感または敏感になることです。糖尿病の初期症状としても知られています。
血小板減少
これも非常にまれです。血液中の血小板の数が減少することにより、出血すると血液が止まらなくなってしまいます。血小板が基準値を下回るとまず鼻や歯茎からの出血が見られるようになります。最悪の場合は出血多量で死に至ることもあります。
まとめ
知っておきたい子供の肺炎予防接種と副作用の知識
あわてないで!発熱の場合
頭痛はほぼ心配なし
化膿しないように注意!腫れや痛み
アナフィラキシー
ギランバレー
血小板減少