時には重症化して、命にかかわってしまう危険もある肺炎。肺炎は原因となる病原体によって様々な種類に分けられますが、 肺炎 の中には 予防接種 で予防できる肺炎もあります。
どんな肺炎が予防できるのでしょうか。そして、その予防接種とはどんなものでしょうか。詳しく見ていきましょう。
重症化しやすい肺炎を事前に防ごう!肺炎の予防接種について
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予防接種でインフルエンザ菌b型(Hib)が原因の肺炎を予防しよう
肺炎には様々な種類がありますが、いくつかの肺炎は予防接種で予防をすることができます。例えば、インフルエンザ菌b型(Hib)が引き起こす肺炎は、インフルエンザb型(Hib)の予防接種を受けることで予防ができます。
インフルエンザ菌にはaからfまで様々な型がありますが、通常肺炎などの病気を引き起こすのはインフルエンザ菌b型(Hib)です。このインフルエンザ菌b型(Hib)は、日常生活を行う範囲で、どこにでも存在している菌です。また、人間ののどや鼻腔にもいる菌です。
日本でも毎年約600人ほどの乳幼児がインフルエンザ菌b型(Hib)に感染しており、感染者の約30%が肺炎などの合併症を引き起こしています。ですので、インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種を受けておくことはとても大切です。
インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種はいつ受けるの?
生後2か月頃までの赤ちゃんは、ママからもらった免疫抗体でインフルエンザ菌b型(Hib)から守られています。しかし、その後はインフルエンザ菌b型(Hib)に対する免疫力が徐々に失われていきます。ですので、インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種は生後2か月から受けることができます。
通常、第1回目のインフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種は生後2か月から7か月未満に行います。その後、4-8週間の間隔をあけて、第2回目のインフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種を行い、さらに4-8週間の間隔をあけて、第3回目のインフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種を行います。その後約1年経った頃に追加接種をします。
インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種の副作用は?
インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種の副作用として、ごくまれに発疹やじんましん、発熱、かゆみといった症状が現れることがあります。これらの症状が出た場合、大抵の場合は数日以内に症状はなくなります。
肺炎球菌が原因の肺炎も予防接種で予防しよう
肺炎球菌が引き起こす肺炎球菌性肺炎は、肺炎の中でも重症化しやすい細菌性の肺炎ですが、予防接種をすることで、感染を予防することが可能です。
肺炎球菌は、インフルエンザ菌に比べて感染頻度は低いものの、感染力が強く、感染すると、てんかんや発達の遅れといった後遺症が残ってしまうケースもあります。
また、肺炎球菌に感染しても、感染初期は風邪と区別がつかないため、治療が遅れ、重症化してしまうこともあります。ですので、肺炎球菌の予防接種を受けることで肺炎球菌が原因の肺炎を予防することは大切です。
肺炎球菌の予防接種はいつ受けるの?
肺炎球菌の予防接種は、生後2か月から7か月未満の間に第1回目の予防接種を行います。その後、27日以上の間隔をあけて、第2回目の肺炎球菌の予防接種を行い、さらに27日以上の間隔をあけて、第3回目の肺炎球菌の予防接種を行います。
生後12か月になるまでに3回の予防接種を終えることが基本となります。そして、第3回目の予防接種の後、60日以上の間隔をあけて肺炎球菌ワクチンの追加接種を行うことができます。
肺炎球菌の予防接種の副作用は?
肺炎球菌の予防接種の副作用として、接種部分が赤く腫れたり、発熱が生じる場合があります。しかし、こういった副作用が起こるのは、予防接種を受けた子供の10~20%ほどで、どの副作用も軽く済むことが多いようです。
まとめ
重症化しやすい肺炎を事前に防ごう!肺炎の予防接種について
予防接種でインフルエンザ菌b型(Hib)が原因の肺炎を予防しよう
インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種はいつ受けるの?
インフルエンザ菌b型(Hib)の予防接種の副作用は?
肺炎球菌が原因の肺炎も予防接種で予防しよう
肺炎球菌の予防接種はいつ受けるの?
肺炎球菌の予防接種の副作用は?