“風邪が治らないと思っていたら実は肺炎でした”とか“咳がずっと続くので病院に行くと、肺炎になっていました”とか、大人も子どもも意外とよくある話です。もしかして 肺炎 かもしれないと思っても、なかなか判断しにくいものです。
ご家庭では次の 観察項目 に注意してお子さんの様子を見ていきましょう。
肺炎かもしれない!?家庭で気をつけるべき観察項目とは?
肺炎の症状にはどんなものがあるのか?
肺炎の症状と風邪の症状は非常によく似ています。確かに初期症状は悪寒・頭痛や体の倦怠感から始まります。熱や咳、鼻水からくるタンなどの症状は風邪と思っても仕方ありません。
では、どの辺で“肺炎かもしれない”と疑えば良いのでしょうか?次の項目に1つでもあてはまれば、肺炎にかかっている確率が高いと考えましょう。
肺炎の症状のチェック
何気なく“風邪だからこんな症状が出ても仕方ない”と思っていませんか?実はそれ、肺炎の症状かもしれません。病院でレントゲンや血液検査をすればすぐわかることですが、まずは観察項目に従って、目視で確認してみましょう。
38℃以上の高熱が4日以上続く
普通の風邪であれば、大体3日を目安に熱は引いていきます。もしこのような高熱が4日以上続いているのであれば、肺炎にかかっている可能性があります。
痰が黄色や緑色などの膿状になっている、痰に血が混ざる
風邪の鼻水は基本、無色透明に近いです。子どもの場合、風邪がひどい時は黄色い鼻水になることも多いですが、これも3日以上続く場合は注意が必要です。
また、痰の状態もよく観察しておきましょう。肺炎にかかっている場合、水状の痰ではなく膿状の痰になります。また、血が混じる血痰になることもあります。
咳が激しかったり、咳込むと胸に痛みを感じる
普通の風邪にかかった時に出る咳は、気道のどこかに外部から侵入したウイルスやホコリなどを肺に到達する前に体外に排除しようとする、体の自然現象です。
しかし、肺炎にかかっている場合は違います。肺炎とは菌が肺まで入り込んで炎症を起こす病気です。これにより、激しい咳や痰がでます。
しかも肺炎の咳は激しくて、やっかいなことに1度出始めるとなかなか治まりません。そして、咳をするたびに胸に痛みをともなうようになります。
特に夜中に激しい咳がでます。たかが咳、我慢すれば・・・と思わずに、早めに病院を受診しましょう。
呼吸が荒い、息が荒い
風邪の症状と大きく違う観察ポイントになります。熱が上がっていることにより、いつもより確かに呼吸数は多くなります。ただ、明らかにいつまでたっても呼吸が落ち着かない、息切れが激しい時は注意が必要です。
子どもはすぐに呼吸困難に陥ってしまいます。この事に気付かずにいると、チアノーゼ(顔色や唇の色が真っ青)になったりもします。
特に新生児は、肺炎の観察項目である咳・痰・発熱を通り越していきなり呼吸困難に陥ることがあります。
このような場合は呼吸の速さ・ぐったりしている・お乳が飲めないという3つが観察項目に入ります。
病院での検査にはどんなものがあるのか?
病院での観察項目はどんなものがあるのでしょうか?最初の問診で聞かれることは、おおよそ今までに書いてきたことになります。
これに加え、まず聴診器による呼吸音(雑音が入っていないか・痰がからんでいないか等)に始まり、胸部X線検査をすることで肺に影があるかどうかを確認します。
その他にも血液検査や酸素濃度の観察により肺炎かどうかを見ていきます。
お子さんを肺炎にかからせないようにするためには、風邪の様な症状が出た時の経過観察が重要となってきます。咳や痰の状態はどうなのか、熱は何℃台で何日続いているのか?食欲はどうか?呼吸が苦しそうではないか?特に新生児は早期発見でない場合、死亡する確率が高くなります。
症状が軽ければ自宅安静と抗生物質の投与で入院もせずに治ります。何日も何日も激しい咳や熱が続くと、小さい子どもの体力はみるみるうちに奪われていきます。重症化する前にきちんと病状を観察・把握して、早めの対処を心がけましょう。
まとめ
肺炎かもしれない!?家庭で気をつけるべき観察項目とは?
肺炎の症状にはどんなものがあるのか?
肺炎の症状のチェック
病院での検査にはどんなものがあるのか?