子供の肺炎は比較的多く見られ、風邪症状だろうと油断していると、あっという間に肺炎にまで病状が進行してしまいます。肺炎球菌ワクチン接種等も行われるようになり、肺炎の治癒に関しては比較的心配のいらない物になってきました。
しかし、気になる事は入院や回復にどのくらいかかるのかといった時間的問題です。現代の日本では共働き世帯の占める割合も高く、なかなか仕事を長期間休むという事も難しいご時世です。
肺炎 の 治療期間 の目安を抑え、早めに対策をとれるようにしたいものです。
なかなか休めないお母さんへ、肺炎の種類別治療期間の目安
ウイルス性肺炎の治療期間
子供がかかる肺炎の半数以上はウイルス性の肺炎です。インフルエンザなどから肺炎に移行していく事がまれにみられます。
治療方法は抗ウイルス薬を服用し、息苦しさがあるような場合は気管支拡張剤を使用します。比較的、解熱するまでに時間を要しませんので肺炎が重度化する事もまれです。その為、ウイルス性肺炎の場合は殆どが自宅での治療を選択されます。
ただし、脱水等その他の症状によって重篤化が予測される場合は、入院し様子を見る事もあります。ウイルス性肺炎の治療期間の目安は約1週間です。1週間経過後も肺炎の影響から気管支などが弱くなっていますので、再発に留意する必要があります。
細菌性肺炎の治療期間
細菌性の場合には抗生物質による治療が選択されます。細菌性の肺炎の場合は重症化する事も多く、解熱に時間がかかります。40°近い高熱を伴いますので、脱水症状を引き起こし易く治療期間は要観察が必要です。
特に乳幼児などは状態の急変を伴う事もまれではありませんので、医師としても入院治療を進める方針が一般的です。入院治療では抗生剤などの点滴治療、気管支拡張の吸引、場合によっては酸素吸入を行います。
治療期間の目安は約2週間です。子供の入院時は保護者の付き添いが必須になります。両親、祖父母などで時間調整をしながら対応すると、なんとかくやり過ごす事が出来るでしょう。
ただし、夜間は子供用ベッドで寝たりしなければならない等と付き添いの人の為の休憩場所が無い病院が殆どですので、非常に体力を消耗します。付き添いに携わる方々でよく話あって進めてください。
マイコプラズマ肺炎の治療期間
マイクロライド系の抗生物質を使用し治療します。マイコプラズマ肺炎の場合は症状程度によって治療期間や入院期間が変わってきます。軽度の場合は内服治療を自宅で行う程度で安静にしていれば1週間程度で完治します。
重度になると、高熱を伴う事は少ないですが、熱が1週間ほど続くことがあります。しかし、医師の判断で入院治療となった場合も1週間程度で退院となる事が殆どです。マイコプラズマ肺炎は自然治癒でも回復します。
内科医と小児科医
子供の肺炎を疑う際、かかる病院によって入院になったり、ならなかったりと差があります。子供の肺炎の場合、内科もしくは小児科で治療を行いますが、専門医の見解で入院の有無が変わってくるのです。
内科医の場合は内服治療で自宅安静の支持を出すことが多くあります。内科の病院の特性として即座に入院ができるベッドが無いという事も理由の一つですが、小児特有の急変症状をあまり知らず、重要視しない事も大きな理由になります。
基本的に大人を相手にしますので、大人、子供に関わらず、治療方針が固定されている先生も多くいます。医者だから誰でも大丈夫だろうという考えは通用しないと心得ておく必要があります。
一方小児科医は子供の急変症状を気にし、積極的な入院を勧めます。子供の場合、いつ何時急変するかわからず、また、上手く自分で症状を伝える事が難しい為、細かく経過を追わなければ病状を把握し治療方針を定める事が難しいといった点も入院を勧める理由になります。
家庭状況に合わせて入院を回避する手段として、受診する病院を選択する事はできますが、子供の健康を最優先に考えるのであれば、小児科の受診をお勧めします。
まとめ
なかなか休めないお母さんへ、肺炎の種類別治療期間の目安
ウイルス性肺炎の治療期間
細菌性肺炎の治療期間
マイコプラズマ肺炎の治療期間
内科医と小児科医