お知らせ:一部記事の修正を行いました。(2016年12月31日)
生活習慣の変容から、最近の子ども達の中には顎の発達が未熟な子が多くみられます。その為、歯の並ぶスペースが少なく、歯並びが悪い子供の増加が見られています。現代では、歯並びの改善に対し、歯科矯正を受ける人口も増えており、見た目はとてもきれいに並ぶようになりました。
しかし、実は子供の顎の未発達に対策をとらないまま歯科 矯正 を行っても、きれいな 歯 並びをキープする事が難しいのです。そこで、10年ほど前から徐々に浸透してきた上顎の矯正を行う事で歯並びを修正するRAMPAという矯正方法に着目します。
現在では、施術を受けられる歯科医院も増えております。歯並びだけではなく呼吸や姿勢の改善にもつながります。
最新の歯科矯正RAMPA 子供の歯並びを直せばよいという事ではない!
RAMPA(ランパ)とは?
RAMPAは歯科医師の三谷寧氏により開発された治療法です。オーソセファリクスといい、これがRAMPA(Right Angle Maxillary Protraction Appliance)を使う施術法となります。
RAMPA治療の対象は10歳前の子供です。子どもの際にワイヤーによる歯科矯正をしたとしても、顎の発達が未熟であれば成長と共に再び歯並びが悪くなってしまう事があります。その為、子どもの段階で優先すべき矯正は顎の成長ととらえた治療方法です。
顎の成長が正常に促されたり、正しい位置に矯正されたりすれば、おのずと歯並びは整ってきます。つまりRAMPAは歯科矯正でありながら、歯を矯正する事を一番の目的としない治療法という事になります。
RAMPAの利点
上顎の成長・発達に問題があると口呼吸になります。理由として上顎の成長が悪いと、上気道が狭くなり、鼻呼吸がしにくくなる為と考えられます。口呼吸の体に及ぼす悪影響は最近の研究で多く認められるようになりました。
歯並びの問題、虫歯・歯槽膿漏に、睡眠時無呼吸症候群、アレルギー性鼻炎、姿勢のゆがみ等、多くの問題が指摘されています。RAMPA治療は歯並びだけでなく、こういった口呼吸から引き起こされる諸症状の改善にも貢献します。
また、最新のRAMPA研究では喘息の改善にも効果を見たとの報告があります。さらに、以前は手術するしかなかった受け口にも矯正という方法で効果を発揮します。顔の形も本来なすべき形へと導いてくれます。
RAMPA治療の方法
歯並びが悪くなる根幹を治療します。つまり歯を矯正するのではなく、頭蓋骨の形を矯正します。上顎や下顎の発達形成が上手くいっていないと顔が歪みます。
街中で顎が極端に小さかったり、受け口になっていたりする方を見かける事も多いかと思いますが、そういった方が子供の頃にRAMPAを受けていれば生理的な頭蓋骨の形成が得られ、いわゆる普通の整った顔立ち、歯のかみ合わせを手に入れる事が出来ていたという事になります。
施術はバイオブロックという矯正器具を併用して使います。バイオブロックは上顎、必要に応じて下顎を順に前方・側方に拡大していく役割を担います。RAMPAもバイオブロック矯正と同時期に使用します。RAMPAは上顎の矯正の道具です。
口腔内に入れた矯正器具を外からの力で上顎を前・上方に引き出し拡大する役割を担います。見た目にはアメフトのヘッドギアをとても簡易的にしたものを装着します。
そして、RAMPAは下顎を前方回転させるために使用します。
RAMPA治療の費用
RAMPA治療には、120万円ほどの費用が発生します。
また、治療、器具の代位金以外に調整料が別途かかりますので、だいたいの見積もりを歯科医院にお願いするとよいかもしれません。
歯列の矯正でも同等に近い金額がかかりますので、顔の形から整えたいといった方にはRAMPA治療がお勧めです。
まとめ
最新の歯科矯正RAMPA 子供の歯並びを直せばよいという事ではない!
RAMPA(ランパ)とは?
RAMPAの利点
RAMPA治療の方法
RAMPA治療の費用