まだ免疫力がしっかりついていない子供時代にはウイルス性の胃腸炎になることが多かったり、食べ過ぎてしまったりと下痢になることが多いものです。病後や日常的に下痢が続くということもあるようです。子供の 下痢が続く 原因 についてご紹介いたします。
意外なものもある子供の下痢が続く原因
下痢を伴う主な子供の病気
ロタウイルス感染症は生後6か月以降の乳児と幼児に流行しやすい代表的な感染性胃腸炎です。ロタウイルス感染症は強い嘔吐と下痢を繰り返すのが特徴で「嘔吐下痢症」と呼ばれるほどです。
水のような下痢、もしくはクリーム色や白っぽい便になることが多いとされています。発熱は必ず起きるわけではありません。任意接種のワクチンがあります。
ノロウイルス感染症も秋冬のニュースにその流行が取り上げられるほど代表的な感染性胃腸炎です。何度も嘔吐と下痢を繰り返します。潜伏期間がわずか1~2日なので、あっという間に感染が広がってしまいます。多くは高熱にはなりません。予防接種はありません。
アデノウイルス感染症は3歳までの乳幼児に多くみられる感染性胃腸炎で、とりわけ乳児に多いことが知られています。嘔吐や発熱は全てのお子さんにみられることはなく、下痢症状だけということもあります。
ロタウイルスのように白っぽい便になりますが、多くはロタウイルスによる胃腸炎より症状は弱いものの長く続きます。
インフルエンザでも下痢をすることがあります。急な高熱・強い関節痛・全身の倦怠感を伴った下痢の場合はインフルエンザに感染している可能性があります。インフルエンザは1歳未満の乳児でも感染することがあることに注意が必要です。
食物アレルギーでも下痢をすることがあります。離乳食を始めて、食材によって下痢になると感じた場合には小児科やアレルギー科で相談するとよいでしょう。
その他にも細菌性の食中毒、手足口病、虫垂炎などでも下痢をする場合があります。
下痢に引き続きおこる二次性乳糖不耐症
上述のウイルス感染性の感染性胃腸炎が治ったあとだらだらと下痢が続くことがあります。ウイルスに感染した腸の粘膜の一部が脱落して一時的に乳糖を消化する働きが低下したことによる下痢です。
便で診断することもできますが、乳製品を除去して下痢が軽減するならば二次性乳糖不耐症だと考えることもできます。1~2週間ほど乳製品を摂取しないようにすればよくなる場合がほとんどです。
不耐症であれば、乳糖を含まないミルクもありますので、小児科で相談するとよいでしょう。
反復性軽症下痢症
体質的におなかの弱い子もあります。5~6歳くらいになると大人で言う過敏性腸症候群と呼ばれる状態になる反復性軽症下痢という症状のお子さんです。日常的に何となくおなかの調子が悪く、下痢と便秘を繰り返したりします。
成長とともに症状がなくなる場合もありますが、そのお子さんにあった対策を考える必要があります。特定の食べ物や冷えなどが下痢の引き金になっていないか、お子さんの生活全般を見直してみましょう。
ストレスが原因の下痢
ストレスが原因で下痢をするお子さんもあれば、便秘になってしまうお子さんもあります。乳児であれば温度差など環境的な要因を配慮してください。幼児期には保育園や幼稚園などの集団生活におけるストレスにも配慮が必要です。
保育者ともよく連携をとって注意深くお子さんの様子を見守ってください。言葉が未発達な分、表現できない不安な気持ちが下痢や便秘になって続いている場合も十分に考えられると言います。
意外な下痢の原因
抗生物質を処方されて飲み終わった後、下痢が続くことがあります。お薬手帳に記載されている注意事項をよく読むと抗生物質は胃腸に負担をかけるものなので下痢をすることがあることなども書かれています。抗生物質など強めの薬を処方された場合は副作用についても配慮しましょう。
子供の消化器官は未熟なので、食べ過ぎや飲み過ぎ、冷たい物を食べた、風邪気味だったなどというちょっとしたことで下痢になってしまうことがあります。
離乳期には食物アレルギーとの区別もつきにくいことから心配になる保護者も多いことかと思いますが、一過性のものであれば安静にして消化のよい物を摂るようにすればだいじょうぶです。
今まで食べたことのないものを試す場合は体調のよい時を選び、食べたものと量を記録するようにするとよいかもしれません。
まとめ
意外なものもある子供の下痢が続く原因
下痢を伴う主な子供の病気
下痢に引き続き起こる二次性乳糖不耐症
反復性軽症下痢症
ストレスが原因の下痢
意外な下痢の原因