子供の 下痢が続く と、水分補給や食べるものなどに気を使います。下痢の症状があっても子供が比較的元気であれば、どのタイミングで病院を受診すればいいのかも迷うのではないでしょうか。
下痢の症状が出る子供の 病気 や、受診のタイミング・注意点についてまとめました。
下痢が続く子供の病気にはどんなものがある?
下痢の種類
あまり知られていないかもしれませんが、下痢には急性のものと持続性のものがあります。普段は普通の便を出しているのに直近2~3日で下痢の症状が出始めたものを「急性」、日頃から便がゆるくなりがちな下痢を「持続性」にわけることができます。
さらに細かく分類すると、急性の下痢は「細菌性」と「ウイルス性」、持続性の下痢は「吸収不良症候群」「反復性軽症下痢・過敏性腸症候群」「腸炎後症候群」にわけることができます。
それぞれの病気の詳しい症状をみていきましょう。
細菌性下痢
カンピロバクターやサルモネラ菌といった細菌が原因で起きる下痢です。食中毒は細菌性下痢の代表ともいえるでしょう。6~9月ごろに発生しやすく、便が生臭いという特徴があります。感染源は鶏肉・豚肉・生卵、動物に触れること、などがあります。
ウイルス性下痢
昔から「おなかの風邪」や「ウイルス性胃腸炎」と言われているのが、ウイルス性の下痢です。原因となるのがロタウイルス・アデノウイルス・ノロウイルスなどです。
下痢の症状とともに嘔吐することが多いのが特徴です。脱水症状やけいれんを起こすことがあるため、注意が必要です。
吸収不良症候群
ウイルス性胃腸炎に感染した後、下痢の症状が長引く場合に多いのが吸収不良症候群です。これは胃腸炎によって腸の表面にある粘膜が落ちてしまい、乳製品に含まれている乳糖が消化できなくなるために下痢が起きる病気です。
乳製品の摂取を控えることで、1~2週間程度で自然に回復するのが特徴です。
反復性軽症下痢・過敏性腸症候群
ちょっとしたことで下痢をしやすい「おなかの弱い子」は反復性軽症下痢や過敏性腸症候群のことが多くあります。下痢とともに腹痛を訴えるのが特徴で、疲れやすかったり朝起きるのが苦手だったり、起立性調節障害をもっている場合もあります。
日頃からゆったりとした生活をすることでプレッシャーなどを感じにくくすると、改善しやすくなります。
腸炎後症候群
食中毒などの細菌性の下痢を起こした後に、下痢が長引く場合には腸炎後症候群のことがあります。消化の良い食べ物を摂取することで、改善しやすくなります。
病院で正確な診断をしてもらうためには?
下痢を発症した子供について、親がどのような病気かを判断するのは難しいものです。病院でみてもらう場合には、便の様子を直接みてもらうのが正確な診断を受ける第一歩となります。
症状を口で伝えるには限度がありますし、便があればウイルスなどの検査もしてもらうことができます。便を持参する際には、乳幼児であれば紙おむつをビニール袋に入れて持って行くようにしましょう。
医師の診察を受ける前に、自己判断で下痢止めの薬を子供に飲ませることはおすすめできません。ウイルス性の下痢などでは体内からウイルスを排出することが回復の近道となるため、薬で下痢を止めることは逆効果となります。
下痢に隠れている怖い病気
下痢の症状を起こす病気の中に「腸重積」というものがあります。これは、腸同士が重なることで腸の中に腸がもぐりこむような形になる病気で、激しい痛みや血便が出るのが特徴となります。
腸重積を発症しやすいのは生後6ヶ月~2歳とされています。小さな子供の場合は、痛みを上手に大人に訴えることが難しいですから、周期的に激しく泣く、嘔吐、おなかにしこりがあるように感じるような場合には早急に医師の診断を受けるようにしましょう。
腸重積は発症から24時間以上経つと、開腹手術を受けないと治すことができなくなります。また、処置が遅れて腸が壊死してしまうと命を落としかねない病気です。見逃さないように気をつけましょう。
まとめ
下痢が続く子供の病気にはどんなものがある?
下痢の種類
病院で正確な診断をしてもらうためには?
下痢に隠れている怖い病気