子供はよく風邪をひくものです。風邪の症状のひとつとして下痢をすることも多いことと思います。また、ウイルス性胃腸炎や細菌性腸炎などでも食べ物が腸で十分に吸収されずに出てしまう下痢症状は頻回に経験するものです。
下痢 の時にはどのような 食事 をすればよいのでしょうか。
こんなことに気をつけて下痢の時の食事
1歳未満の乳児が下痢になったら
母乳は基本的にそのまま与えても大丈夫だと言われています。ただし、授乳時間を短くして、その分回数を多くするようにしてお子さんが疲れないように配慮してください。
ミルクは少し薄目に作るとよいでしょう。三分の二くらいの濃さにしておいて、回復の状態をみながら、徐々に元の濃さに戻していきましょう。下痢が酷いときには乳糖を含まない下痢治療乳を使うようにするといよいでしょう。
離乳食を始めていた場合には下痢の酷いときには子供用のイオン飲料や野菜スープ、みそ汁のうわずみなどがお勧めです。
離乳食は段階をおって進めていきますが、下痢になったら一段階逆戻りするというイメージで再開するとよいでしょう。新しい食材を加えるたびに便の様子をよく観察するようにしてください。
1歳以上の幼児が下痢になったら
よく言われるのは「便の固さと同じ固さの食事がよい」ということです。
水のような下痢の時には子供用のイオン飲料・野菜スープ・みそ汁のうわずみなどの水分中心の食事がよいでしょう。
ドロドロした便の時には上述の水分に豆腐・リンゴのすりおろし・バナナの裏ごし・パンがゆなどがお勧めです。
軟らかい便の時には上述の食べ物以外におかゆやうどん、白身魚・ささみ・野菜の煮つけなどを与えてください。
一番注意しなければならないことは
水のような下痢をすると保護者は心配になるものです。水分をたくさん摂るから水のような便になるわけではありません。むしろ、下痢の時に一番大切なのは水分と塩分を摂ることと言っても過言ではありません。
湯冷ましや子供用麦茶だけでは血液中の塩分が不足してしまいますので、子供用のイオン水を与えるようにしてください。
便とともに尿の色や量にも気をつけて、ぐったりしたり、尿の量が少なくなったりしたら、かかりつけ医に相談するか受診する方がいいでしょう。下痢の時に脱水症状を起こした場合には点滴治療が必要になることがあるのです。
下痢の時に避けた方がよい食べ物
冷たいものや香辛料を使ったもの、清涼飲料水など胃腸を刺激するものは避けた方がよいでしょう。また、脂肪分の多い肉・バター・揚げ物・牛乳なども胃腸に負担を与えますので、回復するまで控えるようにしましょう。
糖分の多い物も胃腸の負担が大きいものです。お菓子やジュース、果糖の多い果物なども避けた方が無難です。大人用のイオン水にも糖分が多く含まれていますので、イオン水を与える際には子供用であることを必ず確認してください。
下痢の時の食事の工夫
上述のように下痢の時に一番危険なのは脱水症状に陥ることです。水分と塩分を同時に摂ることができるスープは大変重宝なメニューと言えるでしょう。
ニンジンやジャガイモなどを蒸し器やレンジを使って柔らかくしたものを豆乳で煮て、ミキサーにかければポタージュスープが簡単にできます。年齢や症状に応じてコンソメで味を調えてください。
用いる野菜は玉ねぎ・ブロッコリーなど極端に繊維質が多いものでないかぎりは何でも大丈夫です。カリフラワーなどもフワフワな食感でお子さんの食が進むかもしれません。
もう少し、回復してきた場合や症状が軽い場合にはポタージュスープからみじん切りにした野菜スープにするのもよいでしょう。もし、肉も加えたいということであれば、鶏ひき肉を一度下茹でしてから加えるようにしてください。
重湯やお粥の時期を過ぎたら、おじやにしてみるのもよいでしょう。野菜や鶏ひき肉を煮た鍋にご飯を加えてよくまぜて作ります。最後に風味づけ程度に醤油を加え、溶き卵を加えて卵とじにするのもよいでしょう。
また、ニンジンやジャガイモをすりおろしてお粥に加えても、とろみのついた食べやすいものが簡単にできます。
下痢の回復期には子供は驚くほどの食欲をしめすことがありますが、症状が逆戻りしないように分量には十分気をつけるようにしましょう。
まとめ
こんなことに気をつけて下痢の時の食事
1歳未満の乳児が下痢になったら
1歳以上の幼児が下痢になったら
一番注意しなければならないことは
下痢の時にさけてほうがよい食べ物
下痢の時の食事の工夫