子供が「お腹が痛い」という場面には多々遭遇しますが、実際に「どこが痛いのか?」と聞いても痛い場所がはっきりしません。また、突然痛くなったり治ったりと症状が持続しない事もあり親は対処に困ってしまいます。子供は大人と違い、さまざまな原因で下痢や腹痛を訴えます。
子供の 下痢 や 腹痛 の 原因 を知り早めの対処をしましょう。
子供はさまざまな原因で下痢や腹痛が起きる!
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便秘
子供の急な腹痛の原因で一番多い例は便秘や腸のガス溜まりによるものです。子供は遊びや他の事に気をとられ排便を我慢してしまうことも多く、排便周期が一定になりにくい生活を送っています。また腸の発達が未熟であることも要因の一つであり便秘になりやすいのです。
特にガスがお腹に溜まった時が痛みを訴えることが多くありますが、姿勢の変化やおならをすることで一時的に痛みが治まってしまうので、痛みの場所を特定する事が難しくあります。
しかし、基本的には左の肋骨の下部あたりに痛みを訴えることがおおく、そういった場合はガスが溜まっている可能性があります。子供がいつ排便を行ったか確認して排便を促してみましょう。どうしても排便が見られない場合は小児科を受診してください。
安易に市販の浣腸を使用する事はお勧めしません。浣腸は便が直腸に到達しているときに使用する場合には有効ですが、便がまだ直腸まで下りてきていない時は浣腸をしても効果がありません。腸の収縮により痛みを伴うだけになってしまいます。
その場合、浣腸よりも前に緩下剤というもので便を柔らかくし直腸まで移動させる必要があります。便秘対策には便を柔らかくする方法と腸の収縮を促す2通りのやり方がありますので、まずは医師に相談してから対応されることをおすすめします。
急性腸炎
胃腸に細菌やウイルスが感染し炎症を起こしたことが原因で腹痛を生じます。この場合下痢や嘔吐も合わせて起こる事があります。
急性腸炎の場合、下痢や嘔吐は積極的には止める事は行いません。体が体内の悪いものを排出しようとしている反応ですので、安易に薬剤で抑えてしまうと症状がかえって長引いたり悪化したりすることがあるのです。
腹痛は持続しますがある程度は耐えなければなりません。急性腸炎の際は脱水に注意を払う必要があります。
お勧めは大塚製薬の「OS-1」をこまめに飲ませるとよいでしょう。一気に沢山飲んでも腸が吸収できる状態にありませんので、何回にも分けて少しずつ飲んでいく方が体には吸収さ効果があります。ポカリスエットやアクエリアスを水で半分薄めたものでも構いません。
この二つの製品の違いは甘いか甘くないかぐらいの差です。
心因性
最近では子供の心因性の腹痛が増えている傾向にあります。最近になって心因性の腹痛に着目され始めたことも増えている要因ではありますが、核家族化が進み、共働き世帯の増加も子供のストレス増加の一因となっています。
ストレスは自律神経系のバランスを崩し腹痛を引き起こすことがあります。一日に一回はしっかり子供と向き合ってお話をする時間を持つとかなりのストレス減につながりますので、是非取り入れてみてください。
見逃してはいけない腹痛
見逃してはいけない腹痛が二つあります。一つはイレウスです。腸閉塞とも言います。その中でも絞扼性イレウスは死に至る事もあるので要注意です。絞扼性イレウスは腸が何かしらの要因でねじれたり詰まってしまったりすることで腸の血流が阻害され壊死してしまう病気です。
特に乳幼児に多く、芸能人のお子さんがこのことが原因で亡くなられたというニュースは耳に新しいです。この場合、激しい腹痛に合わせて嘔吐や粘性のあるような便がみられます。もしこのような症状がみられた場合は一刻も早く病院受診をしてください。
痛みが一時的に治まる事もありますが、安心してはいけません。
もう一つの見逃してはいけない腹痛は急性虫垂炎です。虫垂炎ははじめ腹部全体の痛みから右下のお腹の方へ移行していきます。患部を抑えたりジャンプしたりすると痛みが増悪することも特徴です。
子供の場合半日から1日ぐらいで重積化しますので、疑ったら病院をすぐ受診するくらいの対応が必要です。
まとめ
子供はさまざまな原因で下痢や腹痛が起きる!
便秘
急性腸炎
心因性
見逃してはいけない腹痛