緊張すると 下痢 になる子供、食べ過ぎてしまう子供、毎年お腹の風邪にかかる子供、牛乳を飲むと下痢をする子供。この子たちがみんな同じ下痢の対処法で良いでしょうか?いいえ。違いますよね。原因により異なる対処法を使いわけ、一日でも早く辛い下痢症状を治めましょう。
子供の下痢、出し切る?止める?原因により異なる対処法
子供の下痢の原因
下痢とは便中の水分量が過剰になることをいいますが、その原因はさまざまです。子供が下痢になった際、子供の下痢の原因を知ることでその後の対処を正しく行うことができるので、原因をしぼっていきましょう。
体内に摂取したものが原因となる「浸透圧性下痢」の場合は腸内の浸透圧が上がり腸管内の水分量が上昇することで引き起こされます。
牛乳を摂取した後下痢になるお子さんの場合は「先天性乳糖不耐性」といい、乳成分を分解するための酵素を持ち合わせていないと考えられます。
その他の「浸透圧性下痢」の原因としてはマグネシウムなど、体内で吸収されない物質を摂取した場合にも起こります。
次に腸内の炎症や毒素、ホルモンの刺激などにより腸管から浸出液が多く発生し引き起こされる「分泌性下痢」ですが、この場合はウイルス性や細菌性の下痢のように「お腹の風邪」と呼ばれるものが含まれます。
周囲でウイルス性や細菌性の急性胃腸炎が流行している場合は、まずこの原因が疑われるでしょう。
暴飲暴食や冷えによる下痢は「単純性下痢」といい、脂肪分の高い食事をしたあとで脂肪分が腸内で分解されずに起こる下痢や、膵臓の機能低下により引き起こされる下痢を「脂肪性下痢」といいます。
過敏性胃腸炎などの慢性下痢ですが、腸管運動が高ぶることにより吸収が間に合わずに起こる「腸管運動亢進型下痢」や、反対に糖尿病などで腸管運動が低下することにより引き起こされる「腸管運動低下型下痢」に分類されます。
子供が下痢になった際の対処法
「浸透圧性下痢」の場合は、原因物質の摂取をやめることで下痢症状が消滅するため、例えば牛乳を飲むことで下痢症状が出る子供には、牛乳の摂取をストップし、便秘でマグネシウム剤などが処方されている場合は服薬をお休みしましょう。この対処によりすぐに下痢が止まります。
次に「分泌性下痢」の対処は毒素が主原因となる場合が多いため、原因となる毒素を便とともに排出することで症状を軽減させていきます。毒素を体内から早く出し切ることが正しい対処法となります。そのため下痢止めは使わず水分を小まめに補給し、毒素をどんどん体外へと排出しましょう。
「単純性下痢」は飲みすぎ食べ過ぎにより、小腸での吸収が間に合わずに起こる症状です。この場合は市販の整腸剤や下痢止めを服用し、様子をみることが効果的です。
「脂肪性下痢」は子供の場合は膵臓の病気よりも脂肪分の高い食品を食べることが原因となりがちのため、脂肪分の高い食事、例えば豚の角煮やドレッシング、焼肉などから野菜中心のメニューへ変えていくなどの食生活の改善が必要です。
「腸管運動亢進型下痢」の場合、腸の運動が激しくなることで引き起こされます。例えば緊張する場面などが原因となります。
メンタルを整えるトレーニングや深呼吸の仕方などを習得することでいくらか改善がみられますが、根本的な解決には時間がかかりそうです。お子さんの気持ちに寄り添ってゆっくりと改善させていきましょう。
「腸管運動低下型下痢」の場合は糖尿病や腸の狭窄により引き起こされる下痢症状となり、お子さんにはあまりみられない症状です。
子供の下痢、病院に連れていくタイミング
どんな下痢症状の場合でもまずは胃腸の不快症状についてお子さんに聞き取り、同時に顔色や発熱のチェックを行います。この時点で高熱やぐったりしているなどの症状があらわれている場合にはすぐに病院へ連れていきます。
また、便の色をみて、万が一黒い便が確認された場合、必ず医師に伝えましょう。黒い便は血便の可能性があるためです。
そして、便とともに水分が排出されており、体の水分量は必ず低下しているため、小まめな水分補給を忘れずに行いましょう。もしも口から水分を補給できない様子がありましたら、病院に行き点滴をお願いした方が良いでしょう。
まとめ
子供の下痢、出し切る?止める?原因により異なる対処法
子供の下痢の原因
子供が下痢になった際の対処法
子供の下痢、病院に連れていくタイミング