子供はよくお腹が痛くなります。便秘など原因が推測できるものもありますが、子供の 腹痛 には原因不明という場合が多々あるようです。
そのような時はお腹をやさしくさすってあげる方が多いと思いますが、それは ツボ の刺激に通じる行為でした。
子供の腹痛、ツボでなおる!?(前編)
ツボってなに?
民間療法のように思われがちなツボですが、ツボ刺激の医学的有効性は世界保健機構(WHO)でも認められており、WHOは2006年に茨城県つくば市で開催された国際会議で、361か所と定めたツボの位置の統一基準をまとめています。ツボの場所や名称や数は大人も子供も同じです。
東洋医学では、人の体内には経絡(けいらく)という気血(きけつ)すなわちエネルギーの通り道が張り巡らされており、その経絡上に経穴(けいけつ)=「ツボ」が点在しています。
ツボを刺激することで離れた場所の内臓などの状態が改善するのは、この経絡でつながっているからだと考えられています。経絡も経穴も解剖しても目に見えないもので、いずれも位置や数についてはさまざまな見解があります。
ツボの刺激によって回復するとされる症状は実にたくさんあります。腹痛、頭痛、肩こり、腰痛の他にも冷え症や生理痛、便秘、不眠など、インターネットでもさまざまなツボが紹介されており、ちょっとした体の不調を改善したいときに調べてみるとたいていの不調に対応できそうです。
腹痛の原因
子供の腹痛の原因はさまざまで、子供自身も自分の症状をうまく伝えることが難しいので、適切な判断がなかなかできません。
激しい腹痛で、我慢もできない状態であれば緊急で病院を受診しましょう。虫垂炎、腸重積、腸閉塞、鼠径ヘルニアなどの病気で、外科的処置が必要な場合もあります。
我慢ができる程度であれば、まずは全身の状態を観察してみます。多くの場合は家庭で対処ができるので、冷静に対応しましょう。
子供の腹痛は便やガスがたまって起こることが圧倒的に多く、この場合は便やガスが出ればおさまります。
また、下痢や冷え、食べ過ぎ、ストレスも腹痛の原因となります。ストレスに効くツボもありますが、子供の話を聞いて日ごろからストレスをためないように気をつけてあげることが大切です。
子供の腹痛をやわらげる方法
このように、腹痛にはいろいろな原因があり、その原因によって効果のあるツボは変わるので、ひと口に腹痛に効くツボ、といってもピンポイントに原因に合ったツボを押さえるのは少し難しいかもしれません。
ただ、私たちが子供に対して自然に行ってきたお腹をさする、背中をさするといった行為はツボの刺激に通じるところがあり、実際に腹痛をやわらげる効果もあるようです。
子供のお腹を手のひらで「の」の字に優しくマッサージするようにさすると、へその周辺にある大腸の働きと関わりの深いツボを刺激することになり、排泄作用を促す効果があります。
また、背中側の肩甲骨からへその高さくらいまでの、背骨から2~3センチの両側をもむようにマッサージすると、胃痛に効くツボを刺激できます。
「手当」という言葉があるように、手を痛いところに当てて温めるようにすることも、緊張をやわらげ痛みを軽くする効果があることがわかっています。
まとめ
子供の腹痛、ツボでなおる!?(前編)
ツボってなに?
腹痛の原因
子供の腹痛をやわらげる方法