食後の腹痛は、食べ過ぎや飲みすぎ、早食いなどによっても引き起こされます。一時的な腹痛は心配のないものも多いですが、 食事 のたびに起きる 腹痛 は病気が原因となっていることもあります。
食後の腹痛について、どのような病気があるのかを知っておくことは病気の早期発見にもつながります。
不快な食後の腹痛の原因を探る
食後の腹痛の様子を知る
腹痛はいろいろな病気が原因で起こる症状のひとつです。どのように、いつ、腹痛が現れるのかを客観的に観察して、把握しておくことは腹痛の原因を知る上で非常に大切なことです。
まずは腹痛が時間の経過と共にどのように変化していくかを確認します。発症部位もできるだけ正確な位置を言えるようにします。一般的に、下腹部、みぞおちのあたり、へその周り、左右脇腹などは腹痛が現れやすい部位です。
どのように痛むのか、腹痛に伴うその他の症状はないのかといった点もしっかりと確認しておきましょう。
食後の腹痛は、何度も現れる症状であることが多いので、食事のたびにメモを取るようにしておくと、病院で症状を伝える際により正確性が増します。腹痛に関連すると思われる情報はすべて記載しておきましょう。
下痢や便秘を引き起こす過敏性腸症候群
食後にキリキリとした腹痛を感じ、排便をすることで痛みが軽減するという時は、過敏性腸症候群という病気の可能性があります。
過敏性腸症候群は大腸と小腸が刺激に対して過敏に反応して、下痢や腹痛を引き起こす病気とされています。検査をしても、潰瘍や炎症はみとめられないにも関わらず、便秘や下痢、腹痛などが繰り返し起こります。
過敏性腸症候群はいろいろな原因によって引き起こされますが、そのひとつがストレスとされています。自律神経のバランスが崩れ、不安やストレスを感じることで、腸の蠕動運動が乱れ、便秘や下痢、腹痛を引き起こします。
ストレスの多い現代では、過敏性腸症候群に悩まされる人は非常に多いとされています。食事や睡眠などにおける健全な生活リズムを取り戻し、ストレスを軽減していくことで快方に向かうこともあります。
生活改善指導だけでは良くならない場合には、漢方薬や整腸剤などの薬を使って治療を試みることもあります。
みぞおちの痛み 胃潰瘍、胃炎
食後にみぞおちのあたりがズキズキとした鈍い痛みに襲われるような時は、胃潰瘍や胃炎の可能性があります。胃潰瘍の場合、その他にもお腹の張りや吐き気、げっぷなどの症状が現れます。
胃潰瘍は胃の粘膜や胃壁が傷つき、潰瘍ができてしまう病気です。食事をして食べ物が胃の中に入ると、潰瘍部分を刺激して痛みを感じます。
胃潰瘍の主な原因はピロリ菌、ストレスなどが考えられます。胃潰瘍は進行していく病気ですので、思い当たる場合には早めに検査を受けることが大切です。
バリウム検査、内視鏡検査で胃潰瘍の状態が分かります。ピロリ菌の検査も必要で、感染していた場合は除去する方向で治療が進められます。
胃潰瘍は乱れた生活によっても引き起こされますので十分注意せねばなりません。
痩せすぎで起こる上腸間膜動脈症症候群
上腸間膜動脈症症候群は十二指腸が前と後ろから圧迫され腸閉塞状態を起こしている病態です。食後に腹痛、腹部膨満感、嘔吐などの症状を引き起こします。
若い女性に多く、ダイエットでの急激な体重減少などにより、本来あるべき脂肪組織がなくなってしまうことで腸閉塞状態になります。適切な体重に戻し、一度にたくさん食べすぎないようにすることで快方に向かいます。
子供特有の腹痛 反復性腹痛
5歳~16歳くらいの子供に多くみられるのが反復性腹痛です。食後にへその周りの腹痛を訴えますが、身体的原因がみられないことも多いのが特徴です。就寝中には腹痛が起きないことや休日には腹痛が軽減することから、ストレスや不安が原因ではないかと言われています。
なにか嫌なことや心配なことがあると腹痛が起きるので、大人は仮病ではないかと考えてしまいがちな病気です。ですが、子供は実際に痛みを感じています。子供の精神的な問題が大きい時は精神医療の専門家への相談を行い、長い目で治療を行っていくことが大切です。
まとめ
不快な食後の腹痛の原因を探る
食後の腹痛の様子を知る
下痢や便秘を引き起こす過敏性腸症候群
みぞおちの痛み 胃潰瘍、胃炎
痩せすぎで起こる上腸間膜動脈症症候群
子供特有の腹痛 反復性腹痛