子どもの 腹痛 はさまざまな原因から起きるため、 病院 に行った方がいいのかどうか迷ってしまうことがあります。便秘など内科的な要因のときは様子をみてもかまいませんが、内臓に損傷を受けるといった外科的な要因では緊急で病院を受診した方がよいときもあります。
病院に行くべき子どもの腹痛とは
子どもの腹痛 内科のほか、外科要因も
子どもの腹痛の原因はいろいろあります。緊急性があるものなのか、様子をみていてよいというものなのかは、医師でも見極めることが困難であることもあります。親は、子どもによくみられる便秘や胃腸炎などの内科的な要因のもと、腹痛を起こしていると考えがちです。
ですが、子どもの腹痛では外科的な要因によるものも実は案外多く、緊急で治療が必要なこともあるものです。
子どもは転んだり、ぶつけたりすることで腹部外傷を負うことがよくあります。ボールやバットなどが強く腹部に当たったり、遊具に強くぶつけたりしても、そのことを子どもがきちんと報告していないということもあるので注意が必要です。
子どもは腹部に脂肪が少ないため、同じ強さでぶつけても大人よりも内臓に損傷を受けやすいとされています。腎臓、肝臓、脾臓などの臓器が占めるスペースが大きく、重大な損傷を受けやすくなっているのです。
子どもの表現にも気を付ける
言葉をしゃべることができない赤ちゃんはもちろん、言語表現の未熟なちいさな子どもが腹痛を訴えるには、体をつかってあらわすという手段がとられます。
つまり、おなかが痛いということをいつもと違うしぐさや動作であらわします。体を丸めるようにして、膝をぐっと体にひきつけたり、しゃがみこんでしまったりすることもあります。
お話ができるようになった子どもでも、的確に腹痛の状態をあらわすことは難しく、さまざまな表現で腹痛をあらわします。
たとえば、おなかが痛いのに、頭が痛いと表現することがあります。また、気持ちが悪いということもあります。下腹部のあたりが痛いときは、足が痛いということもあります。
痛みを訴えてくるときは、どこが痛いのか、直接触れて確認してあげるとよいでしょう。
腹痛で病院に行った方がいいときとは?
子どもが我慢できないほど痛みを訴えるときは、夜間でも緊急で病院を受診するようにしましょう。我慢ができるけれども痛みを訴えているというときは、全身状態を確認します。
発熱していたり、せき、鼻水といった風邪症状がみられたりするときは、内科的な要因が考えられますので、痛みが増していくかどうかを観察し、まずは様子をみましょう。痛みがどんどん強くなり、激しく痛がるようであれば、病院を受診します。
便の状態を確認することも大切です。下痢をしているようであれば、胃腸炎の可能性があります。便に血が混じっているときは、腸重積の可能性がありますので、緊急で病院を受診しましょう。早急な対応が必要となります。
おなかがパンパンに張っていたり、緑色やコーヒー色をした液体を嘔吐したりするときも夜間でも緊急受診しましょう。
なんとなくおなかが痛いということを繰り返し訴えてくるときは、心理的な要因があることが考えられます。
ちいさな子どもの場合は、お友達との関係や大人のちょっとした言葉などに深く傷つき、おなかが痛くなるというときもあります。抱っこしてあげたり、手をつないであげたりすることで不安感が和らぎ、おなかの痛みが落ち着くことがあります。
再診が必要なときも
腹痛を引き起こす病気の中で、時間的な経過をみることが重要な病気もあります。たとえば、盲腸とよばれる急性虫垂炎では、発症したばかりのころは痛みがそれほど激しくないこともあり、急性虫垂炎という診断がつかないこともあります。
一度、小児科を受診したからといって安心せず、痛みが強くなってくるようであれば再度、受診するようにしましょう。同じ日の夜間であっても、緊急で受診する必要があるときもあるということを念頭においておきましょう。
腹痛で病院に行くときに気を付けること
腹痛で病院を受診するときは、どこがどのように痛いのか、いつから痛み始めたのか、どういうときに痛みを訴えるのかということを伝えるようにしましょう。
下痢や嘔吐がみられるときは、便や吐物をスマートフォンなどで撮影して、受診の際に医師に見せると的確な診断を下す助けになることがあります。
遊んでいるときにおなかをぶつけたり、激しく転んだりしたことを親が知っているときは、できるだけ詳細に状況を説明します。
親が思っているよりも深刻な臓器損傷を受けていることもあります。遊具などの写真を撮るなど、状況を説明できる材料を用意しておくことも大切です。
まとめ
病院に行くべき子どもの腹痛とは
子どもの腹痛 内科のほか、外科要因も
子どもの表現にも気を付ける
腹痛でも病院に行った方がいいときとは?
再診が必要なときも
腹痛で病院に行くときに気を付けること