ゲームやパソコンなどデジタル機器と接することの多い現代の子どもたちはドライアイになっていることが少なくありません。子どもの ドライアイ には安易に市販されている 目薬 を使わず、きちんと眼科医に 処方 してもらった薬を使うようにしましょう。
子どものドライアイには目薬を処方してもらいましょう
子どものドライアイ
なんとなく目が気になる、目のあたりがしょぼしょぼ感じるということがあっても、子どもはそれがドライアイのためだとなかなか気づきません。
現代の子どもたちはゲームやパソコンなどの影響で、ドライアイの症状を感じることが多いのですが、病気であるということに気づかないため、強くこすったりかいたりしてしまうことがあります。
子どものドライアイでは、まばたきが多くなる、目が充血している、目を頻繁にこするといった症状がよくみられます。
ドライアイという病気の存在自体を知らない子どもたちは自ら報告してくるようなことはありません。周囲にいる親やほかの大人がいつもと違うという状態に気づいてあげることが大切です。
たかがドライアイと思いがちですが、重症化してしまうとものが見えにくい、慢性の頭痛がある、全身がだるいというように、さまざまなところに症状があらわれます。子どもは、これらの症状を放置することで、学力の低下を引き起こすことがあります。
大切な成長期にしっかりと成長していけるよう、周囲の大人がきちんと状況を把握しておくことが非常に重要です。また、子どものドライアイは特に目の状態をしっかりと確認することが必要なので、自己判断で市販の目薬を使うのではなく、眼科専門医を受診するのが安心です。
ドライアイのタイプ
ドライアイは大きく二つのタイプにわけることができます。
涙の分泌量そのものが少なくなってしまう「涙液減少型」と、涙は出ているけれど蒸発しやすい状態に陥ってしまうという「蒸発亢進型」という二つのタイプです。
ドライアイはタイプによって異なる治療を行います。子どもがどちらのタイプのドライアイなのか知ることが必要です。
ドライアイの治療
ドライアイを治療するには、目薬を使うほかにもさまざまな方法があります。最も一般的な治療法のひとつが人口涙液を用いた治療です。目が潤う成分を点眼することで、症状を緩和します。
涙点プラグは、涙が出る出口にあたる涙点に栓をして、目の表面に涙を留めておくという治療法です。痛みもあまり感じず、人口涙液にはないたんぱく質やビタミンも補給するという効果もあります。
目の表面の潤いを保つこともできるので、人口涙液を使った治療法よりも効果があると言われています。
血清点眼は、患者の血液から血球成分を取り除いた血清を5倍に薄めて点眼するという治療法です。目の表面が潤うのはもちろんのこと、角膜上皮細胞を活性化させたり、障害を修復したりすることができるといわれています。
眼軟膏は、寝る前に目に直接軟膏を塗って治療を行います。目の表面を保湿して、粘膜を良い状態に保ちます。ドライアイによくみられる角膜の傷もケアできます。
目の乾燥を防ぐためのドライアイ用メガネというものが用いられることもあります。目のまわりの湿度を保って、目が受ける負担を軽くします。
ドライアイの処方目薬
これまで、ドライアイで処方される目薬は人口涙液(マイティア点眼液)、ヒアルロン酸(ヒアレイン)が中心でした。2010年以降、涙の質自体を改善していくという新しい目薬が登場し、メディアなどで取り上げられたこともあり有名になりました。
これまで治療の難しかった蒸発亢進型のドライアイの患者の改善が期待できるといわれています。
ジクアス点眼液やムコスタ点眼液などがこの新しいタイプの目薬にあたります。ただ、副作用としてジクアス点眼液は点眼時に刺激があり、一時的な痛みを感じます。
ムコスタ点眼液は苦みのある目薬なので、目から鼻をぬけて口に入ったときに苦みを強く感じ、吐き気などを催すこともあります。
目薬の上手なさし方
目薬は上手に使わないと効果が半減してしまう薬のひとつです。特に子どもが上手に目薬を使うのは難しいので、親が言葉で説明しながら点眼すると良いでしょう。目薬をさしたあとは、有効成分がきちんと行き渡るまで、3分から5分程度、目頭をおさえて目を閉じたままでいます。
目薬は、目頭にある涙点から吸い込まれて鼻涙管を通って、鼻から口へ流れます。目薬をさしたすぐ後に、まばたきを多く行ってしまうと、有効成分が十分に行き渡る前に鼻へと抜けていってしまいます。
目薬をさしたら、まばたきはせず、鼻から薬が抜けてしまわないよう目頭をおさえて目を閉じておくのが理想的です。
子どもは目薬が目に入ったことにびっくりして、まばたきを多くしてしまいがちです。その際は優しく声かけをしながら目を閉じているように促しましょう。
まとめ
子どものドライアイには目薬を処方してもらいましょう
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目薬のさし方