染色体異常である ダウン症 の子どもは、目や鼻といった 顔 のパーツに特徴があり、似たような印象を受けることがよくあります。
目は離れ気味で、吊り上がり、鼻は低く、やや平べったい顔貌が特徴であるといわれています。
ダウン症の子どもの顔の特徴とは?
ダウン症とは
ダウン症というのは、正式名称をダウン症候群といいます。イギリスのダウン博士がこの病気を最初に報告したため、博士の名にちなんでダウン症とよばれるようになりました。ダウン症は先天性の症候群で、おおよそ千人にひとりの割合で発生しています。
ダウン症はふつう、23組46本ある染色体の中で、21番目の染色体が1本多くなり、トータルで47本になってしまったことによって発症します。21番目の染色体が3本になっているものを「標準型21トリソミー」といい、ダウン症の9割以上を占めます。
ほかに、3本目の染色体がほかの染色体にくっついてしまうという転座型と21番目の染色体が3本と2本が混ざるモザイク型というものもあります。
ダウン症の子どもは、健常児とくらべると発達がゆっくりです。言語の認識能力よりも視覚的な認知処理が得意であるといわれています。
そのため、ジェスチャーや、絵や写真といった視覚的に訴えかけるものを用いると、非言語のコミュニケーションが上手になることもあります。
ダウン症の子どもは、陽気で明るい性格であることが多く、表情豊かにコミュニケーションをはかります。その一方、非常に頑固な一面もあり、融通がきかないこともあります。
健常児と同じように、ダウン症の子どもでも、さまざまな性格の子どもがいますので、中には、人と関わるのが苦手な子どももいます。
ダウン症の顔の特徴
ダウン症という病気は、顔の真ん中の部分の発育がやや遅く、そのほかのところは普通に成長していくので、全体として周りに引っ張らられたように感じることが多くなります。凹凸が少なく、平べったい顔つきが特徴で、目などのパーツが真ん中に寄り気味になります。
ダウン症の目の特徴
ダウン症の子どもの目は、離れていることが多く、さらに目じりが吊り上がっています。健常児でも親からの遺伝の影響で、左右の目が離れ気味の子どももいます。ですが、違和感があるほど離れてしまうことはまれです。
ダウン症によって目の成長が遅れて、吊り上がったような目になります。視覚がぼやける、色彩をはっきりと感じられないといった症状が出ることもあります。
また、出生時から二重まぶたがくっきりしています。眠っているときにまぶたを閉じても、二重だと分かるくらいに、くっきりしていることもよくあります。
ダウン症の耳の特徴
ダウン症の子どもは、耳にも特徴があります。耳たぶが折れていたり、大きさが健常児よりも小さかったりします。耳の位置も低い場合が多く、これを「低位耳介」といいます。
耳のかたち自体が変形していることもあります。耳の異常については、お母さんのおなかのなかにいるときのエコー写真でも見てとれることもあります。
ダウン症の鼻の特徴
鼻は低く、顔が平たんに見える原因となります。とくに、鼻根部とよばれる両方の目の間に位置する鼻の根もとのところが低いということがよくあります。
鼻は顔の印象を大きく左右するパーツで、鼻の低さはダウン症児の特徴としてあげられることが多いポイントです。
ダウン症の口の特徴
口のまわりの筋肉が少なく、口を閉じていられなかったり、舌が出っぱなしになったりします。そのため、発語がはっきりしないことが多く、もごもご言っているように受け止められます。
口が開きっぱなしになることで、鼻呼吸しにくくなり、口呼吸中心になってしまいます。ダウン症の子どもは免疫が弱いことも多いので、口呼吸と相まって風邪をひきやすくなります。
まとめ
ダウン症の子どもの顔の特徴とは?
ダウン症とは
ダウン症の顔の特徴
ダウン症の目の特徴
ダウン症の耳の特徴
ダウン症の鼻の特徴
ダウン症の口の特徴