打撲傷 を負ったらとりあえず患部を冷やすという、アイシング治療を試したことは誰しも経験があることと思います。しかし、なぜ冷やしているのかを知らずに行っている方が殆どです。重要な初期治療でもありますので内容を理解して治療にあたるとより効果が出ます。
打撲傷のアイシングは自然治癒力を弱める!?
打撲傷とは?
人体の一部を激しく強打した際に、皮膚や皮下の結合組織に損傷を負った状態です。表面的な裂傷がなくとも、内部の組織が裂傷をおこし毛細血管などが裂け、出血してしまった状態です。
トマトに例えるとわかりやすいです。トマトを床に落としても皮は裂けませんが、切ってみると身が崩れてしまっていることを目にしたことがあると思います。体も同様の状態になっていると思うと想像しやすいでしょう。
人間は骨がありますので、特に体をぶつけると皮下組織が障害物と骨との間に挟まれてしまうので、打撲傷になりやすい特徴があります。
対処の方法で治癒期間が変わる!?
打撲傷はその傷を負ってからどのような対処をしたかで治癒への経過時間が変わってきます。子供や女性などは特に青あざが早く治ってほしいと思うものです。青あざを早く治すためのポイントは受傷から2、3日間は患部のアイシングを行う事が重要です。
これは、内出血の進行を緩和させる効果があります。毛細血管が冷やされる事によって血管が収縮し止血の役目を果たします。また、炎症の反応を抑え痛みの軽減にもつながります。
アイシングを入念に行ってくことで内出血や炎症の範囲を広げさせないことが青あざを早く治すことに繋がります。
ただ、ここで一つ理解しておかなければならないことがあります。内出血は人体が損傷した部分を修復するために血液が急速に集まった状態であるということです。決して悪いことではありません。
高齢者の床ずれなどでは治療時に患部を冷やすことは禁忌です。なぜなら、皮膚を回復するための血液が滞ってしまうからです。
ではなぜ、打撲傷においては血流を抑制してしまうアイシングが有効なのかといいますと、打撲傷の治療過程で損傷部位に急速に血液が集まることが早期治療にあたって問題だからなのです。
人体の一部に急速に血液が集まってしまうと、細胞が酸欠をおこし、さらに周囲の損傷していない細胞までもが順次酸欠をおこし壊死を起こしてしまうのです。そうなってしまうと、損傷部位が広がってしまうので、治癒までの期間が長引いてしまうのです。
ですから、打撲傷の治療ではまず、はじめにアイシングで自然治癒力をあえて抑制し損傷範囲を狭めることから始めることが重要なのです。
アイシングの方法
アイシングに適した温度は0度です。つまり氷の温度ということになりますが、コツとしては患部に密着するようにあてる必要がります。その為の方法として袋に氷を入れて水を少し入れます。水に氷が溶けていっているときの温度は0度を保ちます。
また、水が入っていることで患部に密着させやすくなります。市販の氷嚢などを使用せずとも家庭で氷とビニール袋で十分同様の効果を得られますのでお試しください。
打撲傷3日目以降
打撲傷治療の初期では自己免疫力を抑えるために患部を冷やす事をお勧めしましたが、3日目以降は逆に暖める治療に切り替えていきます。アイシングによって打撲傷で損傷した範囲を最小限にとどめたら、今度は自己免疫力を高め一気に治療をおこなっていきます。
患部を温めることで血流と代謝を促進させます。代謝が促進される事で内出血し青く見える部分も吸収され目立たなくなっていきます。自宅では温かいタオルを患部に乗せておくだけでも十分効果があります。
グルタミンパワー
治療の目安として軽度であれば2、3日、重度でも2,3か月もすれば完治します。しかし、早く治したいという方はグルタミンの摂取を増やす事も一つの手段です。グルタミンは筋や皮下組織の再生を促進させてくれる効果があります。
料理で言うとうまみ成分に当たるアミノ酸の一種です。サプリメントなどもありますが、健康的には出汁を使った料理を食べると良いです。
まとめ
打撲傷のアイシングは自然治癒力を弱める!?
打撲傷とは?
対処の方法で治癒期間が変わる!?
アイシングの方法
打撲傷3日目以降
グルタミンパワー