気付かないうちに体のどこかをぶつけて 腫れ やあざができた経験は誰しもあるでしょう。特に子供は外で元気よく走り回ったり、公園では遊具で遊んだりと、 打撲 やけがの機会は多々あります。
親としてはとっさの応急処置を知っておくと便利でしょう。
打撲で腫れそうな場合の応急処置とは?
打撲とは?
打撲とは何らかの外的な力、または転倒するなどによって、体の皮下組織や筋肉を損傷することです。打撲によってできるあざは、筋肉の周りにある細い血管(=筋膜)に力が加わることで損傷し内出血が起こることによって皮膚表面上が青紫色に見えるという症状です。
基本的には数日から数週間で腫れなども治まり元の肌の色に戻ります。また同じ打撲でも筋肉自体に強く衝撃を受けた際の筋肉内血種は、青あざのような皮膚表面上の変化はほとんどなく、腫れなどの患部の変化が起こることも1日以上経ってから出ます。
筋肉損傷することで筋肉の内部から出血を起こし血種ができる筋肉内血種は、血種付近や筋肉に激しい痛みや腫れをもたらせると共に、筋肉の低下が激しく可動域が狭くなります。
打撲の応急処置とは?
一般的に打撲した場合は患部が炎症を起こし痛みや腫れを発生させるため、まずしっかりと冷やすことが先決です。しかし筋肉内血種のように、あざのように皮膚表面化に変色が生じず、腫れや痛みなどが先行する打撲の場合は冷却と同様に重要な処置があります。
筋肉内血種は筋肉損傷により筋肉内部から出血する状態です。内出血が起こると筋肉組織の修復をするために、修復が完了するまでの間、筋肉が固まり可動域が狭くなってしまいます。
一度固まって可動域が狭くなってしまった筋肉を元に戻すためには非常に時間を要します。運動部の活動などによって打撲した場合は、完治して筋肉が完全復帰するまでに時間がかかってしまうということになります。
そのためできる限り内出血を最小限に留まらせる必要があるのです。内出血する領域を狭く留まらせることは打撲の完治に加え、筋肉を元の状態に戻す期間をより短く留める技でもあるのです。
冷却スプレーや冷水などですぐに冷やす一方で、内出血を最小限にとどめる方法としては、同時に患部を圧迫することも重要です。打撲した場所は徐々に腫れてくるため、圧迫には多少痛みを生じます。
しかし時間が経ってから圧迫するのでは内出血領域が広がってしまいあまり意味を成さなくなってしまいます。圧迫処置は打撲してすぐおこなうことが良いのです。しっかりと患部を圧迫した状態で冷却し続けます。
患部を冷やすことは腫れを最小限に抑える意味もありますが、患部を麻痺させて痛みを軽減させる意味もあります。そしてその状態で打撲した患部を心臓よりも上に位置する場所に安定させます。
外傷の場合も同様ですが、患部を心臓より低い場所に置くことで出血量は増えます。それを避けるために、打撲患部を心臓より上にするのです。もし足を打撲した場合、患者を地面や床で仰向きにさせ、カバンやいすなどで高くした場所に足を置きます。
ただし同じ患部を冷却し続けると凍傷の危険もあるため、20分程度冷やしたら、一時患部を休ませ、また冷却を再開するといった形で冷やし続けましょう。
この圧迫と冷却は72時間程度続けることがカギとなります。しかしその間に腫れや痛みが増した場合は、骨折なども考えられるため、できる限り早めに病院を受診しましょう。
頭部の打撲は特に注意!
頭部の打撲はもっとも注意しなければいけません。コブなどの腫れがあれば患部の状態が明確にわかりますが、特に何もできていない場合のほうがより危険と言えるかもしれません。
頭部打撲の場合、数日後、あるいは数週間、数か月後に体への異常が起きる可能性も十分あります。特に頭部内出血は数日後に起こる頻度が高いため、打撲直後、外傷や体の変化がみられなくても注意が必要です。
頭部打撲直後から数ヶ月以内に、意識がもうろうとする時がある、痙攣がある、吐き気や嘔吐が頻発する、頭痛、言葉がすんなりとでない(会話がしづらい)、食欲減退、顔色が青白いなどの症状がある場合は、できる限り早めに病院へ行くことをお勧めします。
硬膜下血腫や頭部内出血以外にも頭部内に異常があった場合、命の危険が伴う場合もあります。頭部CTやレントゲンなどの確認措置を取ることは親にとっても安心材料になります。
幼い子供が患者の場合、遊びに夢中で頭を打ったこと自体忘れてしまっている可能性も十分考えられます。親の見ていない場所でのけがや打撲による体調の変化には十分配慮してあげましょう。
まとめ
打撲で腫れそうな場合の応急処置とは?
打撲とは?
打撲の応急処置とは?
頭部の打撲は特に注意!