「小児腸閉塞は日常生活や食事で再発予防が可能な病気(前編)」では、小児腸閉塞の種類や発症原因についてご紹介いたしました。後編では、小児腸閉塞の治療法や予防法についてご説明いたします。
腸閉塞 は、排便習慣や 食事 療法、運動療法により予防できる場合もあります。
小児腸閉塞は日常生活や食事で再発予防が可能な病気(後編)
- 目次 -
小児腸閉塞の治療法
温存療法
絞扼性腸閉塞では手術を行いますが、それ以外であれば保存治療で治癒する場合が多いです。食事や水分を中止し胃腸に休息を与え脱水症状を起こさないために十分点滴で補液を行います。
病状が悪化し腸の張りや詰まりが酷い時は鼻から胃、腸までチューブを挿入し詰まりの原因となる内容物やガスを体外に排出します。この処置で腸内の圧力が減少し張りも落ち着いて腸の状態が正常になることが期待されています。
ガスや便が体外に排出されると腸閉塞状態が改善されたと判断されますが詰まりの原因部分が癒着や捻じれで正常に戻っていないと再発の危険性はあります。
手術療法
絞扼性腸閉塞では手術が必要で腸の癒着部分を離し血流を回復確認をします。血流の回復できず腸の一部が壊死している時は、その壊死部分を切除し正常な腸部分と結合させることになります。
しかし最近は絞扼性腸閉塞では開腹手術ではなく内視鏡を使用する手術法もあるようです。先天性疾患が原因の腸閉塞の場合は原因となる病気治療と腸閉塞治療を平行して行うことになります。
小児腸閉塞は予防ができる
腸閉塞を繰り返す場合がありますが、その時は生活習慣を見直す必要があります。
主に注意する必要があるものを紹介していきます。
排便習慣
予防には日頃からの排便習慣をつけることが必要です。排便習慣で腸内を循環させることが重要となります。便秘を引き起こすことだけでも大変なことで、毎朝決まった時間にトイレに行く習慣をつけて下さい。
食事療法
不溶性の食物繊維の多い食品を避けるようにしてください。
例えばゴボウやオクラ、ゼンマイ、タケノコ、サツマイモ、里芋などは避けるべきです。他にも噛み砕きにくい食材や消化しにくい食材も避けてください。
どの食べ物でも同じことが言えますがしっかり噛んで食べることが大切です。鍋物などの野菜や豆腐、白身魚などや他にも煮込み料理は消化面では良いようです。
運動療法
運動をすると血液循環を良くし大腸などの動きを活発にしてくれます。どのような運動をすればよいかを医師と相談しながら進めていくこともいいです。乳幼児ではお腹を時計回りにやさしく摩ることや足の裏にはさまざまなツボがあり軽く刺激すると腸も活性してくると思います。
まとめ
小児腸閉塞は日常生活や食事で再発予防か可能な病気(後編)
小児腸閉塞の治療法
小児腸閉塞は予防ができる