腸閉塞はイレウスとも表記され、腸の一部が狭くなり働きが弱くなると共に詰まって便秘をも引き起こしたり、その反対に便秘から腸閉塞になってしまう場合があります。そして問題なのは、 腸閉塞 がもたらす 下痢 はある意味正しい判断と対処をしないと一大事になってしまう可能性があるのです。
下痢もいろいろ…腸閉塞からくる下痢のタイプを認識しましょう!
腸閉塞が疑われるケースとして
子供が腸閉塞の疑いがある場合、おう吐の症状に注意が必要です。それに伴いお腹の張りや腹痛も現れるのを念頭に置くべきです。お腹の張りが出てきて激しい痛みを伴い、複数回おう吐も繰り返してくるようだと脱水症状も出てきます。
顔色も悪くなり発熱しているならば、いろいろな要因が考えられますが腸閉塞かもしれないと念頭に置いて、大事をとって病院に行った方が良いでしょう。
生後すぐの発症でない場合
壊死性腸炎、腸重積などの消化器疾患が考えられ、その他泌尿器疾患の要因もあることがあります。成長過程で発症しやすい病気が異なり、生後しばらく時間が経過してからあらわれる病気です。
腸重積は生後6か月~2歳前後までによくみられます。そして小学生以降の子どもでも、腸重積やその他の要因で腸閉塞になることもあります。
年齢・種類に応じて異なる点の確認
乳幼児においては、先天的に胃や十二指腸などが閉塞している場合もあります。腸閉塞の種類として、原因などで異なりますが、機械的腸閉塞と機能的腸閉塞に分類されます。
機械的腸閉塞
腸の内側が物理的な要因で、腸の内側が狭くなっていたり、途中で途切れたりすることによって、腸内のものが通れない状態になっている場合を、機械的腸閉塞と呼びます。機械的腸閉塞は、さらに<単純性腸閉塞>と<絞扼性(複雑性)腸閉塞>にわけられます。
単純性腸閉塞とは、腸内が何らかの理由で狭くなり、内容物が詰まってしまうことを単純性腸閉塞と呼ばれています。癒着のために腸が折れ曲がったりすることが要因となる癒着性腸閉塞や閉塞性腸閉塞などもあります。
また便秘状態が続き腸内の物が滞ってしまった為に腸閉塞となってしまう、糞便性イレウスという病名のものあります。子どもに多く発症するものではないようですが、便秘は乳幼児でもなるので注意が必要です。
絞扼性腸閉塞
腸管に血行障害が引き起こす<絞扼性腸閉塞>は、腸と腸の癒着に巻き込まれて、腸がねじれることで血流障害が生じます。腸重積などにより血行障害が起きると、腸に血液がいかなくなり、腸が壊死してしまうのです。
機能的腸閉塞
基本的に腸内が狭いという問題ではなく、腸本体がきちんとした機能を果たさず食した物が通れなくなった状態のことを言います。
麻痺性イレウス
腹部の手術後や脳梗塞後などによくみられるもので、腸が正常に動かなくなり、腸の中にあるものが滞ってしまうものです。
下痢を伴う腸閉塞
上記でもお伝えしたように、腸閉塞は腸の動きが鈍くなり詰まってしまうことで、排便が難しくなる状況をつくります。行き場のなくなった便がおう吐物となって出てくる場合もあり、このような状態はかなり深刻な事態です。
腹痛が激しく、おう吐を繰り返す事態ならば、症状・深刻度合いもあるので決して素人判断はすべきではりません。そして腸に腫瘍ができてしまった場合、下痢を引き起こすケースが多いようです。腸内で腫瘍が大きくなり、詰まって行き場のなくなった内容物がおう吐で出てくる場合もあるのです。
当然腸の調子が良くないわけですから、消化不良を起こして下痢にもつながる悪循環が生まれてしまいます。仮に腫瘍が取り除かれてもすぐに腸内が良くなるわけではありません。最終的には医療的処置をし、腸内環境を良くする為に食生活や適度な運動などに留意する必要があります。
まとめ
腸閉塞からくる下痢のタイプを認識しましょう!
腸閉塞が疑われるケースとして
生後すぐの発症でない場合
年齢・種類に応じて異なる点の確認
下痢を伴う腸閉塞