便秘や下痢はある意味、体からのシグナルです。決して軽視せずに体から発している声に耳を傾けて下さい。 腸閉塞 も種類によっては、便秘・下痢・腹痛・おう吐・下血などの症状がみられます。
何か変だと感じたら、ためらわずに受診することが早期 治療 につながります。
腸閉塞かなと思ったら即受診、早期治療をお勧めします!
腸閉塞の原因
腸閉塞は、腹痛やお腹が張れ、おう吐を繰り返し、時には下血もあります。それと同時にひどい脱水症状となり、点滴治療などが必要になります。
腸閉塞はイレウスとも表現し、手術でお腹を開いた為に腸の癒着が起きて、腸閉塞を招いてしまうことがあります。これらを手術後の癒着性イレウス、または手術後のイレウスと呼ばれています。
腸閉塞を起こす原因となる主要な病気にあげられるものとして、参考例をいくつか明記します。
先天性十二指腸、小腸閉鎖・狭窄
先天的に十二指腸又は小腸などの一部が途切れている状態の閉鎖のものと、狭い状態なっている狭窄と言われるものがあり、双方に腸閉鎖症、狭窄症と呼ばれています。
新生児に手術を施さないといけない病気として多く見受けられる例です。ダウン症や他の消化管奇形などを併発する可能性があります。
ヒルシュスプルング病
先天性による大腸や小腸などの壁の細胞に異常があり、腸から肛門へ便が促せず、慢性の便秘が原因となり、大腸が大きく膨張する病気と言われています。
壊死性腸炎
壊死性腸炎とは腸管が未熟なために起きる消化管の疾患です。腸管の広い範囲で出血や壊死が発生し、死亡率も高まります。新生児医療では重病のひとつに数えられています。原因がはっきりせず、腸管に血流障害、感染症、授乳、薬剤などの各要因が加わり発症するようです。
腸重積
腸の一部が重なり、腸の中に腸の一部が入り込んでしまう怖い病気いえます。そのまま処置しないと腸の内側に血液が廻らず、細胞が壊死しはじめます。発症後24時間以内であれば、手術以外で元の状態に戻すことができるとされています。
年齢的に13歳以降の子どもにおいては、腹痛やお腹の張り等の症状もありますが、おう吐が最もはっきりとした症状としてみられます。おう吐を伴う疾患は多くありますので、素人判断せず、病院にすぐ行くことをお勧めします。
腹痛は、強い痛みと、痛みがしばらくおさまることの繰り返し状態となります。これを疝痛(せんつう)発作と呼ばれ、腸閉塞の特徴とされる腹痛症状です。
嘔吐の内容物は、初期段階は胃酸の強い液や胆汁が多く出てきますが、長引く状態だと小腸や大腸で消化できなかったものが吐かれてしまう可能性が高いです。小腸や大腸から逆流してくるものは、下痢のような色合いで便の臭いのする吐糞症が起きます。
特に絞扼性腸閉塞では、腸がねじれている状態となり、腹痛が続き、そのうち顔が蒼白、冷汗などがでてきて、脈や呼吸が弱く速くなりショック状態になるので、緊急な手術を施す必要性があります。
腸閉塞の診断
腸閉塞の検査は、腹部のX線検査、血液検査、超音波検査、CT検査、内視鏡検査などにより、腸閉塞の状態を確認します。要因が分かれば当然その対処法もみつけられるので適切な治療が受けられます。
一刻を争う絞扼性腸閉塞などは、手術を要することとなりますので、手術をすべきかどうかは、医師は原因の特定が重要になってきます。先天性の病気が要因で腸閉塞になっている場合は、すぐに治療にとり組むべきです。
腸閉塞の治療
手術を必要とする絞扼性腸閉塞以外ならば、保存的な処置を施す治療で治すケースが多くなります。食事や飲水を中止し、胃腸を休め、脱水とならないよう十分な補液で対応します。
病状が進行して、腸が張りや腸の詰まりがひどくなった場合は、鼻から胃や腸まで管(イレウス管)を差し込み、詰まっている内容物や溜まっているガスを体の外へ出します。こうすることで腸内の圧が軽減し、腸の状態が正常に戻るきっかけとなります。
腸閉塞の予防
腸閉塞を繰り返す場合は、生活習慣を見直す必要があります。排便習慣をつけて、腸り内の循環リズムを正しく身につけることです。同時に食生活にも気をつけて、一般的に食物繊維が多いとされる根菜類などは好んで摂取しない方が望ましいです。
加えて噛みにくいものや消化しにくいものも避けるべきです。同時によく噛んで食べ物を摂取するように心がけることです。野菜、豆腐、白身の魚などを使用した鍋やシチューやおでんなど、煮込むものは消化の面から好ましい料理です。
また適度な運動は血行を良くし、大腸などの動きも活発になります。毎日のきちんとした生活リズムを築き上げるように努めてみて下さい。
まとめ
腸閉塞かなと思ったら即受診、早期治療をお勧めします!
腸閉塞の原因
先天性十二指腸、小腸閉鎖・狭窄
ヒルシュスプルング病
壊死性腸炎
腸重積
腸閉塞の診断
腸閉塞の治療
腸閉塞の予防