「子供もなる蓄膿症、自覚症状をチェックし早期対策をとろう(前編)」では、子供にみられる蓄膿症やその自覚症状についてご説明いたしました。後編では、蓄膿症の治療方法や自宅でのケアについてご説明いたします。
子供の 蓄膿症 は 自覚症状 を理解しにくいため、よく観察するようにしましょう。
子供もなる蓄膿症、自覚症状をチェックし早期対策をとろう(後編)
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小児副鼻腔炎(蓄膿症)の治療方法
子供の副鼻腔炎治療には鼻洗浄、吸引、ネブライザー治療、内服薬治療が主体となります。
まず鼻に溜まった鼻水を吸引しキレイにします。キレイに吸いとった鼻に抗生剤が含まれている薬剤を霧状にして口と鼻から吸入し、副鼻腔に直接あたるようネブライザー治療をするのが一般的な治療法です。
鼻に膿がたまるので抗生剤の内服薬も必要ですが、もしなかなか治らなくても複数の病院を受診することは避けてください。病院巡りで同じ種類の抗生剤を長期に服用することになると耐性菌ができてしまう恐れがあります。
問診時には子供がどんな薬をどれくらいの期間服用したのか的確に伝えることが大切です。そのためにお薬手帳を上手に活用すると便利です。
子供の副鼻腔はあまり発達してなく副鼻腔炎になりやすいだけでなく未発達なため治りにくいことも確かです。また免疫機能が大人に近くなるのは11歳~13歳頃でその頃には自然治癒しやすくなるとの報告もあります。その時期に達するまで発症した時は根気よく治療するようにしてください。
自宅でのケア方法
病院で処方される薬ばかりに頼らず日常生活の中でのホームケアも大切です。鼻をすすらずこまめに鼻をかませるような心がけや自宅でも鼻吸引をすることも必要です。
むやみに鼻をかむのではなく正しいかみかたを教えることもケアの一つです。鼻水をしっかり排出できるよう口をしっかり閉じ、ゆっくりかむように教えてください。
鼻洗浄も症状改善にはとても効果のあるケアです。生理食塩水や鼻洗浄専用の洗浄液を点鼻専用容器に入れ鼻に注入して吸引します。しかし鼻洗浄は小さな子供では事故につながる場合もあり、ある程度大きくなった子で痛がらずに処置ができる子に限り行うようにしてください。
まとめ
子供もなる蓄膿症、自覚症状をチェックし早期対策をとろう(後編)
小児副鼻腔炎(蓄膿症)の治療方法
自宅でのケア方法