風邪をひいて鼻水がでることはよくあることですが、長引くと心配になりませんか?薬を飲んでもなかなか治らない、何回も繰り返すという時に、漢方ってどうなのだろうか?と気になったりしませんか?
ここでは 蓄膿症 と 漢方 についてご説明します。
子供の蓄膿症は漢方で良くなるの?
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蓄膿症とはどんな病気でしょうか
風邪を引くと、鼻水が出ることがありますが、大抵は1週間もすれば良くなります。しかし、長い間鼻水が止まらない、また鼻が詰まって膿が溜まってしまうという症状が続くと、副鼻腔炎になってしまいます。その副鼻腔炎が何回も繰り返され、慢性化したものを蓄膿症といいます。
蓄膿症は、鼻が詰まって息がしにくくなり、頭痛がしたり、子供の場合中耳炎になったりして、学校生活に不都合が出てくることもあるので、早めに治療したほうが良いでしょう。
東洋医学での蓄膿症と漢方の考え方とは
西洋医学では、副鼻腔炎の症状を抑えるために薬を使い、症状が出てはそれを繰り返すことになります。しかし東洋医学では、根本的な体質の改善で副鼻腔炎が起きないようにする事を目指しています。
蓄膿症になりやすい人の特徴は、冷え症で水分の代謝が悪く、免疫力の低下がみられるということです。このような特徴をふまえて、時間はかかりますが、漢方を使って、蓄膿症になりにくい体にしていく治療をするという考え方です。
子供の蓄膿症に漢方を使うメリットとはなんでしょうか
蓄膿症の治療は、大人でも子供でも抗生物質や消炎鎮痛剤を飲んだり、溜まった膿を出しやすくする薬を飲むことがあります。これは原因となっている菌をやっつけながら、症状を抑える治療です。
しかし抗生剤は、悪い菌をやっつけるだけではなく、良い菌までやっつけてしまうので、体に合わないと、下痢をしたりすることもあるようです。
一方、漢方は体質改善を目標としているため、時間はかかりますが、蓄膿症になりにくい体をつくっていく治療方法です。小さい子供さんに長い間抗生剤などの薬を飲ませることに迷っておられる方は、漢方で治療してみるのも、いいかもしれません。
漢方の方が子供に合っているかもしれないと思われたら、一度かかりつけの小児科の先生に相談してみるのも良いでしょう。
子供でも服用できる、蓄膿症にいい漢方とはなんでしょうか
3つの代表的な漢方があります。
まずひとつは、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)という漢方です。
よく聞く葛根湯という文字が入っていますが、これは風邪を引いたときに用いる葛根湯に、血行をよくする成分と、鼻炎をよくする成分を加えたものです。これは蓄膿症の鼻づまりに効果があるようです。鼻づまりがひどく、呼吸がしにくく眠れないという人におすすめです。
つぎは、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)です。これは、細菌の増殖を抑え、熱や腫れのような炎症を抑えてくれる働きがあります。また血液循環を良くします。鼻づまりはもちろん、目のかゆみや充血にも効果があります。
つぎは、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。これは、風邪を引いた時によく用いられる漢方ですが、特に呼吸器系の症状に効果があるようです。
アレルギー性鼻炎や花粉症、気管支炎から蓄膿症を発症している人にはいいでしょう。また、水のような痰を伴う咳、むくみがある人にも効果があります。
子供が漢方治療をする時に注意することはあるでしょうか
漢方というと、副作用がないと思っておられる人も多いでしょうが、まったくないというわけではありません。残念ながら体に合っていると処方された漢方でも、ときに不具合が生じることもあるようです。漢方の使用量は大人と子供では異なってくるので、注意が必要です。
また、いままで飲んでいる薬との飲み合わせはかならず確認してください。定期的に検査をし、症状の変化や体調の変化に気をつけて使用しなければなりません。
まとめ
子供の蓄膿症は漢方で良くなるの?
蓄膿症とはどんな病気でしょうか
東洋医学での蓄膿症と漢方の考え方とは
子供の蓄膿症に漢方を使うメリットとはなんでしょうか
子供でも服用できる、蓄膿症にいい漢方とはなんでしょうか
子供が漢方治療をする時に注意することはあるでしょうか