急性副鼻腔炎をくりかえしていると、なかなか治らずに慢性化して慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に進んでしまうことがあります。鼻水がとまらず鼻づまりがおこりがちです。
人によっては 蓄膿症 によりのうがたまって周囲を圧迫して 頭痛 や頭が重い症状があらわれることがあります。
こうして起こる|蓄膿症による頭痛
子供と蓄膿症
副鼻腔炎は副鼻腔への細菌などの感染により腫れがおこり、鼻づまりや鼻水がでることがおもな症状です。子供にはよくおこる病気です。
最初は急性副鼻腔炎として、1,2週間でなおるのがふつうです。ところが子供によっては環境や体質の要因によりたびたび急性副鼻腔炎をおこすことがあります。
適切な治療や改善に向けた行動をおこたった場合に、なかなか治らない状態におちいることがあります。3か月以上かかっても副鼻腔炎が治せない状態とはすでに慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に進行してしまっていることが考えられます。
蓄膿症の症状
蓄膿症はなかなかなおらない副鼻腔の炎症です。したがってつねに鼻がつまったり、鼻水が出つづけたりします。炎症のともなう膿(のう)がたまる副鼻腔の場所によっては周囲を圧迫します。
するとそばにある神経を圧迫してしまうことがあります。頭痛や頭が重いといった症状としてかんじることがあります。蓄膿症は一般的にはゆっくりとしか改善せず、治療には根気がいるのがふつうです。
蓄膿症の症状はながくつづく
蓄膿症の慢性症状のうち頭痛が症状にあらわれる場合を中心に述べます。この痛みはおもく頭のしんから重くかんじる痛みです。のうのたまる場所によっては頭痛の症状が出つづけることになります。これは子供にとってつらいことです。
つねに頭が痛い、頭が重い、目が疲れやすいという症状が場所としていつも気になり集中が保てない可能性があります。これは学童期の子供には学校活動のさまたげになりがちで、成長や発達のためにはよいといえません。
したがって蓄膿症により頭痛を感じ、つらいときには鎮痛剤などを治療に取り入れてみることが必要かもしれません。
頭痛の出る場所
蓄膿症の起こる副鼻腔の構造は複雑です、したがって副鼻腔のいろいろな場所に腫れや膿のたまる可能性のある場所があります。症状によっては、そうした炎症個所や膿のたまる場所は広がったり変わったりすることがあります。
副鼻腔の場所によって頭痛をまねきやすい場所があるといえます。みけんからまゆのつけねあたりの奥にある前頭洞とよばれる副鼻腔部分にのうがたまると、頭痛を前頭に感じるようになります。
その場所に炎症を広げないことが蓄膿症による頭痛をふせぐうえでたいせつです。
副鼻腔炎の治療には抗炎症剤などをもちいることがあります。これにより腫れを抑えてそれにともない頭痛を間接的に緩和できるでしょう。このようにいくつかの治療を試してみるとその子供の症状に合った方法を見つけ出すことができることがあります。
蓄膿症の治療とともに、気になる症状をメインに抑える対症療法を選択することで、当面の症状を気にならない程度にするわけです。
蓄膿症と体調
蓄膿症の子供の体調によって頭痛が生じることがあります。抵抗力が落ちているときなどは、炎症個所がひろがっていることが考えられ、頭痛がおこりやすくなっているかもしれません。
したがって体調の変化に合わせてこうした症状が出がちな場合には、あらかじめ医師に相談して、痛み止めや抗炎症剤などを処方してもらうようにするのもよいでしょう。
また、蓄膿症の症状は慣れてくると自分で気づいてコントロールできる部分があります。今日は体調がよくないので無理せずにいようとか、少し休憩しておこうなどと自重する行動が、症状の悪化を回避させることにつなげられる場合があります。
自重する行動がとれるように保護者の方は子供の体調に合わせてスケジュールを組むなどできるとよいでしょう。
蓄膿症は長い付き合いになる病気といえます。したがって親子である程度病気の特徴を知り、つらい時期を乗り越える工夫やその子供の蓄膿症の症状に合った取り組みを行うことで乗り越えていくとよいでしょう。
そうした行動をふくめて地道に治療を進めて蓄膿症を改善させていけるとよいでしょう。
まとめ
こうして起こる|蓄膿症による頭痛
子供と蓄膿症
蓄膿症の症状
蓄膿症の症状はながくつづく
頭痛の出る場所
蓄膿症と体調