日ごろの風邪の症状とは異なり、子供の鼻づまりがひどく「鼻からくさい臭いがする」などという訴えがあったら蓄膿症の可能性が高いでしょう。自然治療は難しく、すぐに耳鼻咽喉科を受診することが理想的ですが、 市販薬 でも治る病気なのでしょうか。
今回は 蓄膿症 を紹介します。
子供にもおすすめのつらい蓄膿症治療の市販薬とは?(前編)
蓄膿症とは?
外部から入り込んできたものは鼻の入り口部分を覆う鼻毛によってそれ以上の侵入を防ぎます。しかしこれはあくまでも第一段階の関門です。鼻の入り口を通過すると、その奥の鼻腔は粘膜に覆われていて、その粘膜には線毛が生えています。
鼻の入り口部分を通過したウイルスや小さなごみはこの線毛でせき止められる仕組みになっています。このように二段階構造で体内への外敵の侵入を防いでいますが、それでも細かい細菌やウイルスは体内に入り込んでしまうのです。
しかし今度は、鼻粘膜からの分泌液と粘膜の血管から排出される血漿(けっしょう)が合わさった、いわゆる鼻水が入り込んだ外敵を排除させようと分泌量をどんどん増加させます。風邪をひくと鼻水が大量に出てくるのはこのようなシステムになっているからです。
風邪のひき始めはサラサラとした透明な鼻水が出てきます。しかし風邪が悪化してくると鼻づまりが発生し、次第に思いっきり鼻をかんでも鼻水は出づらく、やっと出てきてもドロッとした粘り気のある黄色や緑色の鼻水に変化しています。
この変色した鼻水は風邪をひき立ての鼻水とは異なり、膿です。膿は奥深い副鼻腔に留まっているため、鼻をかんだだけでは出すことは非常に難しくなります。
一時的に副鼻腔に炎症をもたらす症状を急性副鼻腔炎と言い、三カ月以上この状態が続き慢性化したものを慢性副鼻腔炎と言い、蓄膿症とも呼ばれます。一度この状態になると、膿を出し切らないと蓄膿症は治りません。
しかしひたすら鼻をかんでも膿はほとんど排出されることはなく、鼻の奥に入り込んだウイルスや細菌を退治しない限り副鼻腔内で膿が作り出され蓄膿症が緩和されることはありません。
蓄膿症を治療するためには鼻に入り込んだウイルスや細菌をできる限り早く退治することが必要なのです。また副鼻腔が頭の痛みを感じ取るセンサーと近いために、蓄膿症が長く続くと頭痛を引き起こす原因となってしまうのです。
それ以外にも鼻とつながっている耳や口にも、中耳炎やめまい、くさい口臭などのように影響が出てくる可能性もあります。蓄膿症を治すためには細菌を完全に退治するために抗生物質の投与が不可欠になります。
抗生物質を飲むことで細菌を死滅させると共に、膿として溜まっていた菌も鼻水として出やすくし、口からは痰としても排出されるようになります。
しかし誰もがいつでも病院に行けるものでもありません。どうにかして市販薬で蓄膿症を改善することはできないのでしょうか。
まとめ
子供にもおすすめのつらい蓄膿症治療の市販薬とは?(前編)
蓄膿症とは?