気がつくと子供が「パチパチ」とまばたきを頻繁にしていることがありませんか?まばたきの回数が多くなる原因はドライアイやアレルギー性結膜炎などありますがチック症も原因の一つにあります。
なぜチック症になるとまばたきが増えるのでしょうか?
チック症 と まばたき の関係性について説明します。
チック症とまばたきの関連性!まばたきがおこる原因とは
チック症とはどんな病気か
チック症とは乳幼児から学童に多くあらわれる病気で突発的にまばたきやしかめ面、咳払いなどをしますが意図的でもなく別に目的もなく行う症状です。男の子の方が女の子より発症率が高いです。
子供の成長に伴い心身が成長すると自然に症状が緩和されますが、中には症状が緩和されず慢性化したのをチック症といいます。
チック症には2種類あり「運動チック」と「音声チック」があります。
チックとは行動をとる目的がなく無意識に突然の動きや発声または両方の症状がでます。その他に手を振ることや腕を回す、足踏みや体を動かすこともします。
運動チックは首から上に症状がありますが全身を激しく動かす複雑性運動チックもあります。音声チックとは咳払いや鼻を鳴らすことや大声で奇声を上げる症状があります。
音を出すだけでなく「バカ、アホ、死ね」のような人を傷つける言葉や他人が言った言葉を繰り返します。このように単一の言葉を繰り返す症状を複雑性音声チックといいます。
症状の出方には個人差があります。単純運動チェックに始まり次第に音声チックが併発することが多くあります。子供がふざけて行う可能性もあるので自己判定せず症状が続くようなら小児科や小児神経科を受診してください。
チック症を発症する気になる原因
発症する原因は生まれつきチックをおこしやすい脳の体質と考えられています。両親や兄弟にもチックが見られることがあり発症しやすい体質の異伝傾向にあると言われています。脳内のドーパミンを中心とし神経伝達が上手くいかないことが原因と考えられています。
自分の育て方に問題があるのか両親は考えがちですが決して育て方でもまして子供の性格問題でもありません。
発症しやすい素質のひとが発達段階で神経伝達物質のバランスがとりにくい年齢となり運動調節に関係する神経の活動に不具合をおこして症状がでます。
過程や学校でのストレスがチックの根本的原因ではありませんが誘因作用となることがあります。同じ心理的ストレスでも子供ひとりひとり感じ方が違いどのような心身の状態になるかは一律ではありません。
脳と瞬きの関係
瞼は自分の意思で閉じることができます。しかしまばたきで瞼が閉じることは脳の働きで起こる反射で自分の意思や意識とは無関係です。
目に強い光が入ることやゴミが入ることなど脳内の感覚信号が目から中脳近くに伝達されそこからの経路が延髄の近くにある顔面神経に接続しその神経がまぶたを閉じる筋肉を収縮させてまばたきの反射がおきます。
まばたきの回数には脳内のドーパミンの活動が反映しています。ドーパミンの活動が活発になるとまばたきの回数は増加し反対に不活発で回数が減ります。
病気の中にはドーパミンの活動が活発になる病気もありその一つがチック症です。チック症は動作や発語のコントロールができなくなる特徴があります。
このことからまばたきの回数が脳内のドーパミンの活動に反映していることがわかります。
症状回復のための治療法
チック症の多くは一過性のことがあり医師の助言を得て環境を整えると1年以内に症状が改善されます。次第に症状が緩和されでなくなることも珍しくはない病気です。
チック症の治療は生活習慣の改善と薬物治療が中心です。本人が症状を気にしすぎないよう不安感を取り除くことが大切でむやみに怒ることや注意することはやめてください。
体全体を使い特定の動きを繰り返したい衝動を発散することや興味を持ち熱中するものを持たせることも有効です。
薬での投薬治療はハロペリドールなどの抗精神薬を使用することが中心となります。気持ちが落ち着く反面副作用として眠気やふらつきがでることがあります。特に子供に使用する時は要注意です。
チック症は成長するにあたり自然と改善することが多い病気です。以外と本人は気にしていないことが多く周囲の反応でようすが変だと察知することがあります。周囲の人が気にしすぎ神経質にならないことが大切です。
症状は意識的にしている症状ではなく無意識の顔面運動です。症状を理解して注意したりせず全てを受け入れることが症状を早く改善する一番の治療法です。
まとめ
チック症とまばたきの関連性!まばたきがおこる原因とは
チック症とはどんな病気か
チック症を発症する気になる原因
脳とまばたきの関係
症上回復のための治療法