「チック症の原因は親からのストレスではなく脳の発達に問題?(前編)」では、チック症とはどのような障害であるのかご説明いたしました。後編では、 チック症 の 原因 や何科の受診が適切であるのがご説明いたします。
チック症の子供を持つ場合、家族は温かく見守るという深い理解が重要です。
チック症の原因は親からのストレスではなく脳の発達に問題?(後編)
チック症は何科を受診すればよいの?
チック症の症状は一見、癖と間違えそうな行動もあり、親が注意してみてもなかなか判断はつけにくいものです。
チック症の発症者のほとんどは幼児期から小学生で、発症原因としては脳神経が関係していると考えられているため、受診する際は初診では小児科でも良いかもしれませんが、より専門的な診断、診療を求めるのなら小児神経科、小児心療科などを受診することをお勧めします。
チック症は親が原因?
昔は子供がチック症といえば、子供の成長過程での家庭環境や親の教育方法などで受ける精神的ストレスに原因があると言われる病気でした。そのため子供がチック症だった場合、親としても周囲からの思い込みなどによるストレスも大きいものでした。
しかし研究を重ねていくうちに近年では体質的特徴であり脳内の神経伝達物質であるドーパミン異常が原因としてもっとも大きいと考えられるようになってきました。そのため家庭環境や親から受けるストレスといった特定の事柄が原因ということは否定されています。
しかし学校生活の中でのクラス替えや学校行事、友人関係などが精神的ストレスとなり、チック症状を悪化させる原因ともなりうることは明らかのようです。
チック症の症状は自身で抑止できるもの?
チック症は原因が脳の特質に基づいて症状がでているものと考えられているため、基本的には短時間の抑制以上、患者本人の意思でやめられるものではありません。
医師によっては「層状が出ても無理に注意したり止めさせないように」とのアドバイスをする場合も多いようです。
中にはチックの症状が比較的激しく出たり、いろいろな種類の動作が重なって出る場合、患者自身に抑止力もないため精神的にも非常に苦痛に感じている可能性もあります。
そのため症状がでても家族は患者に対して特別に何も言わずに、温かく見守ってあげるという深い理解が重要なのです。
また脳の影響が発症を招いていると考えられるようになってきたものの、生活環境や人間環境などもいまだ大きく影響しているものと考えられているため、家族が強く責めたり、抑制したり、強いストレスを与えることは避けるようにしましょう。
まとめ
チック症の原因は親からのストレスではなく脳の発達に問題?(後編)
チック症は何科を受診すればよいの?
チック症は親が原因?
チック症の症状は自身で抑止できるもの?