便秘 で 死亡 に至った方の例は日本でも数名報告されており、いずれも20代の女性で子供の頃から便秘が酷かったとのことでした。その中のお一人はトイレの中で発見され、指には便が付着していました。
お腹は臨月を迎えたような大きさであり司法解剖の結果、お腹の中にはコンクリートのように固まった便が貯留していたのです。指先の便の付着は生前、あまりのお腹の苦しさに自分で便を掻き出そうとしたのではないだろうか?という見解でした。
このように便秘もひどくなると死に至る事があるのです。
便秘で死亡することってあるの!?
犯人は迷走神経反射!
そもそも、なぜ便秘で人がなくなってしまうのかという生体のメカニズムを知らなければなりません。人には迷走神経というものが内臓に分布しています。
この迷走神経がストレスや、強い疼痛、腹部臓器疾患などによって刺激を受けると脳幹血管運動中枢を刺激してしまい、急な血圧低下や一過性の心停止を起こす事があります。
今回便秘で死亡に至った例の方は、死因はショック死という事のですが、その背景にはこのような迷走神経の反射が関与しているのです。
しかし、便秘だけで迷走神経反射が引き起こされるわけではありません。高齢者などがトイレで亡くなっていたというニュースや噂を耳にしたことがある方も多いと思いますが、排尿、排便時にも迷走神経反射は起こるのです。
実は迷走神経は膀胱に特に多く取り巻いており、排尿や排便を我慢した状態で一気に排出すると迷走神経が強い刺激を受け、急激な血圧低下などを引き起こしてしまうのです。
ちなみに、周囲の温度差の影響を受け、迷走神経反射と同様な血圧低下を引き起こす事を「ヒートショック」といいますが、これは血管収縮による影響であり迷走神経反射とは相違があります。
おならが心臓を止めた!
ある、外国の少女の例では腸が心臓を圧迫し心停止を引き起こしたために死亡に至ったというケースがあります。便秘もひどくなると、数キロ単位で腸の中に便が貯留していますが、実は本当に怖いのはその便の量ではなく、そこから排出されるガスなのです。
そのガスが腸内に充満し行き場がなくなると、結腸が風船のように膨らんできます。特に横行結腸というみぞおちの下あたりを横に走っている腸が拡大し易く、最悪の場合、それが胃や心臓を圧迫するまでに至ってしまうのです。
少女のように死亡にまで至るケースはかなり稀ではありますが、慢性便秘で腸内ガスが常に多い場合、巨大結腸症と言い、腸が伸びきったゴムの様になる事は多々見られます。
そうなってしまうと、腸の機能が失われてしまう為、さらなる便秘を招き腸閉塞に移行していきます。便秘もれっきとした病気ですので、自己解決に頼らず、病院を訪ねてみる事も必要です。
便秘で死亡しない為には
便秘で死亡しない為には、やはり便秘を解消する事が一番です。そこで、有効な便秘対策手段といたしまして、皆様にはまず病院受診をされる事をお勧めします。
現在、多くの便秘解消の情報や薬、食事療法が蔓延していますが、便秘には多くの要因が重なっており、自分に本当に合った方法を自分自身で選択する事が難しくまた、治療の継続に繋がらない事が多くみられるからです。
便秘は病気であるといった認識を強く持つ必要があります。病院選びでは内科でも構いませんが、できれば専門の便秘外来をやっている病院を選択してください。薬の処方だけでなく、腸の体操、食生活のアドバイスなどを総合的に指導してくれます。便秘は薬だけでは決して治りません。
エルビス・プレスリーも便秘で亡くなっていた!?
あくまでも、ゴシップの範囲を出ない説ではありますが、エルビス・プレスリーもトイレの前で心臓発作を患って亡くなっています。この頃のプレスリーはストレスがかさみ、過食症になっていたといいます。
プレスリーはジャンクフードを好んで食べており、便秘がひどく、医師からは人工肛門の増設を進められたほどだったそうです。しかし、本人が見た目を気にして手術を断ったという事です。その後、プレスリーは帰らぬ人となっています。
まとめ
便秘で死亡することってあるの!?
犯人は迷走神経反射!
おならが心臓を止めた!
便秘で死亡しない為には
エルビス・プレスリーも便秘で亡くなっていた!?