子供の 便秘 は偏った食生活や運動不足、水分不足などに原因があることが多く、基本的な 解消法 としては正しい生活習慣を身に着けるというスタンスが重要となります。慢性の便秘に陥らせないよう、親子でリズミカルな生活を送るよう努力してみましょう。
子供の便秘解消法の基本は正しい生活習慣から(前編)
子供の便秘とは
子供の排便がスムーズにいかないと親は心配になるものですね。小さな赤ちゃんや乳幼児では3日以上、もう少し大きな子供の場合は2日以上排便がないときに便秘の状態にあるとされます。毎日、排便がみられても小さなコロコロの便や細長い便しか出ないときも便秘であるとされます。
子供は基本的には消化吸収の良いものを多く食べるため、3日に1回程度の排便がみられるのが普通と考えられています。
完全母乳の赤ちゃんの場合、母乳は非常に消化吸収に優れているため便が少量しかたまらずなかなか排便しないということがあります。また食事の量が著しく少ないときや、頻繁に吐き戻してしまうときも便の量が減ってしまいます。
このようなことから小さな赤ちゃんでは大きな子供よりも便の排出に時間がかかるということもあります。それでも3日以上排便がないときは便秘と考えてよいでしょう。
子供の便秘はなぜ増えているか?
日本の食文化の変化によって、子供の便秘が増えてきていると考えられています。欧米流の食事が中心となり、子供はやわらかいものや味の濃いものを好んで食べるようになってきました。やわらかい食べ物は消化がよいので、消化されずに残るカスの部分が少なく便の量が増えません。
便の量が少なすぎると便はスムーズに排出されずに溜まってしまいます。溜まってしまった便は硬くなって、さらに排出しにくくなってしまいます。
やわらかいものばかりを食べている子供は噛むことが苦手であることが多く、食物繊維の多い食べ物を避ける傾向にあります。こうした悪循環によって子供の便秘が増えていると考えられています。
子供の便秘解消法
子供の便秘解消法は基本的には排便の訓練、食事療法、生活習慣の改善の三本柱で行われます。
排便の訓練は2歳を過ぎたころから始めることができます。排便は毎日、決まった時間に行うことが大切とされています。起床後や朝食後が特に便意が起きやすい時間帯です。
この時間に合わせて排便する習慣をつけられるように、早寝早起きを心がけるようにしましょう。起床が遅くなると、トイレに行く時間が取れなくなることもあります。余裕のある朝の時間を送るようにすると良いでしょう。
食事療法では発酵食品の積極的な摂取や腸の運動を促すといわれる食物繊維が豊富な食事を摂るとよいとされます。
ただし、不溶性食物繊維が多い食物については、便の量を増やして腸の動きを促進するというはたらきがありますので、現状の便秘をさらに悪化させてしまうという場合があります。すでにひどい便秘に陥っている場合は気を付けるようにしましょう。
水溶性食物繊維には便をやわらかくするという働きがあります。コロコロした便しか出ない、便が硬くてなかなか出すことができないという場合に積極的に摂取するようにしましょう。
また水分摂取も重要です。こまめに水やお茶を飲ませたり、食事にも汁物をつけるようにしたりして水分をしっかり補給させるようにしましょう。
便秘に効くとされる食物としては、ヨーグルトやオリゴ糖、オリーブオイル、納豆などが挙げられます。特に納豆は水溶性、不溶性の両方の食物繊維を多く含んでおり、効率的に食物繊維を摂ることができます。
生活習慣の改善という観点からは、毎日の生活リズムを一定に整えること、適度に運動を行うこと、十分な睡眠が大切だとされています。毎日同じ時間に起きて、同じ時間にご飯を食べられるようにすることでリズミカルな生活を送ることができるようになります。
運動不足になると腹筋が弱くなり、便をスムーズに排出することができなくなります。最近の子供たちは一日の歩数も昔に比べると少なくなり、運動不足の子供が多いと言われています。しっかり体を動かすことで夜も早く眠くなり、リズミカルな生活を作る要因ともなります。
まとめ
子供の便秘解消法の基本は正しい生活習慣から(前編)
子供の便秘とは
子供の便秘はなぜ増えているか?
子供の便秘解消法