「子供の便秘でおきる吐き気は要注意!便秘対策と受診の目安(前編)」では、子供の便秘はなぜ起こるのか、またどのような症状を基準として便秘とするのかなどについてお伝えいたしました。
後編では、子供の便秘対策についてお伝えいたします。 便秘 がひどくなると、行き場のない食物が逆流し 吐き気 を催すことがあります。
子供の便秘でおきる吐き気は要注意!便秘対策と受診の目安(後編)
- 目次 -
便秘対策2つのポイント
子供の便秘対策を紹介します。ポイントとなるのは2つで「ストレス」と「食生活」に注意します。
ストレスを抱えないのびのび環境
便秘原因には精神的ストレスが大きく関係し、これに対しては子供が安心できる環境を整えることが大切です。
トイレトレーニングでの失敗は決して怒らず、また成功した時はしっかり褒めてあげます。子供にとって怒られることは大きなストレスとなり逆に褒められることはこのうえない喜びとなります。失敗して「怒る」から成功して「褒める」子供が安心する環境が必要です。
便秘対策には食事に注意
便秘対策の食生活には3つのポイントにわかれます。
①1日の水分量に注意
便秘改ざんには水分、食物繊維、善玉菌が喜ぶバランスの摂れた食事が必要です。1日に飲む水分摂取量の目安として体重1㎏に対し90~100mlです。子供の体重を考え1日の摂取水分を計算します。
②2種類の食物繊維摂取
食物繊維は2種類あり不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収し膨らむ食物繊維で便に水分を含み膨らませ腸を刺激し排便を促します。子供の好きなイモ類、トウモロコシに多く含まれています。
また水溶性食物繊維は水に溶けやすく便を軟らかくします。海藻類やこんにゃく、果物に含まれています。両方の食物繊維をバランスよく摂取すると効果的です。割合として不溶性:水溶性=2:1が理想です。
③オリゴ糖やバナナで善玉菌増殖
善玉菌が喜ぶ食物を摂取することも大切です。母乳を飲む乳幼児は腸に多く善玉菌が存在しますが母乳をやめ食品添加物を多く含む物を食べると善玉菌は減少し悪玉菌が増え便秘の原因となります。
善玉菌の1つビフィズス菌の好むオリゴ糖を一緒に摂取し善玉菌が増えるように積極的に摂取します。オリゴ糖はバナナにも含まれ朝食やおやつに食べることも効果的です。
便秘の受診目安
子供が便秘で苦しんでいる姿は親にもどうしようもなく病院受診を考えます。家で様子を見るべきか受診するべきか悩むこともあります。では便秘での病院受診をする目安をお伝えします。
<便の状態>
病院受診は便の状態で判断できます。下痢状が続く、または硬い便で排便時に肛門痛があれば病院受診してください。便が正常な状態でないと排便することが負担になり我慢する子もいて便秘が悪化することもあります。
子供の年齢により便状態を確認できない場合は次の2つを目安にしてください。
排便回数
排便回数の大きな減りは腸内に原因がある可能性があります。今まで1日3回の排便が約3日でなければ受診してください。
毎日排便がある子供でも水分が少なく硬い少量の便や残便感があれば一般的に便秘と判断する場合があります。
逆に排便回数が増えていればこの場合も3日間程度様子をみて治まらなければ受診してください。それを見極めるには日頃子供の排便回数を把握しておくと目安になります。
子供の様子の変化
次に掲げる症状がり、また他に目立った症状がなければ便秘の可能性が高くなります。
- 食欲不振
- 機嫌の悪いことが続く
- お尻の痛みの訴え
- トイレを嫌がる
この様な状態の他に嘔吐を伴うこともあり嘔吐した場合はすぐ病院受診が必要です。
体内に蓄積された便が発酵すると抵抗力が低下し、もし胃腸に細菌侵入があれば嘔吐します。重大な病気を引き起こしている場合もあるので早期に受診をしてください。
まとめ
子供の便秘でおきる吐き気は要注意!便秘対策と受診の目安(後編)
便秘対策2つのポイント
便秘の受診目安